■控えの選手の力を信頼している
ザッケローニ 明日の試合は勝ちにいかないといけない。目標は2つある。まず、勝ちにいくこと。そしてさらなる(チームの)成長をうながす
こと。ヨルダン戦よりもシリア戦は良くなったから、サウジ戦はもっと良くなるだろう。戦術面でも、技術面でも、フィジカル面でも、すべてにおいて(レベル
を)上げていこうと思う。何度も申し上げているとおり、日本は準備段階が遅れている。済んだことは仕方がなので、追いつくためにわれわれがテンポアップし
なければならない。ただし、サウジ戦は気を緩めてはいけない。最初の2試合では結果が付いてこなかったが、サウジは技術があるいいチームだと思う。相手を
見くびるような大きなミスをしないよう、選手には伝えておきたいと思う。
長谷部 明日の試合は、まだ何も手にしていない。気を緩めたらやられると思うし、そういうところをチーム全員で確認して、しっかりした気持
ちで臨みたい。シリア戦では、試合に出ている人、出ていない人、関係なくチームがひとつになって戦えているので、それを次の試合も続けていければ勝てると
思う。
――準備が遅れている中、松井と川島が出場できないが、これは監督にとって新たな悩みになるのか
ザッケローニ ドーハに来てから継続してトレーニングできているし、スタッフと選手のフィーリグも良くなっている。キャプテンが言ったよう
に、控え選手も含めてひとつになって戦えたことは評価できる。次のサウジ戦もそのように臨みたい。戦術面、フィジカル面、メンタル面、すべてにおいてさら
に成長していきたい。(そのための)大きな不安はない。また補足しておきたいのは、わたしは控えの選手の力を信頼しているということだ。彼らのポテンシャ
ルをリーグ戦で見て評価しているので(メンバーに選んでいる)。機会を見て彼らを起用したいし、ピッチ上でその力を表現してくれればと思う。
――サウジは前の2試合と違ったチームだが、どう相手を分析しているか? また、今までと違った戦術を考えているか
ザッケローニ サウジの特徴は、前の2試合(の対戦相手)とは違う。ヨルダンとシリアが、守備ブロックを作ってフィジカルで勝負するのに対
し、サウジは技術面で優れていると思う。(明日の試合で)どう戦ってくるかは分からないが、おそらくクリエーティブな試合をしてくると思う。その意味で、
気を緩めずに相手をリスペクトして戦わなければならない。バランスを重視しながら、勇気溢れる試合をしてほしいし、成長してほしいと思う。
■最良のチョイスをしたい
――2試合戦ってきて、日本はまだ本来の戦いをしていない。日本とサウジはアジアをリードしてきたわけだが、この2チームの力は落ちてきているのか、それともほかのチームが伸びてきているのか(外国人記者)
ザッケローニ われわれにはポテンシャルがあるとは思っているが、その上で(チームを)作っていかないといけない。アジアカップのような大
会では、試合をしながらの成長が必須である。確かに大会前は、サウジと日本がグループのリーダーになるのではないか言われていたが、シリアもヨルダンもレ
ベルが上がってきている。アジアのことは皆さんの方が分かっているだろうが、アジア全体のレベルが上がって一定化しているように思う。また、サッカーは1
試合だけで、どちらが強いか判断できないスポーツだ。アジアカップもワールドカップでもそうだが、1試合だけの場合、モチベーションが(結果に)影響して
くる。日本がグループリーグで対戦する中東の3チームは、いずれもモチベーションを前面に出すチームだと思う。
――練習後に選手にアドバイスをする姿や、逆に選手がアドバイスを求める姿をよく見かけるが、選手からのリアクションにどのような効果があったか? また明日の試合で、どのような効果を求めるか(原田公樹/フリーランス)
ザッケローニ まず、わたしは選手とコミュニケーションをとるのが好きなタイプだ。また、選手が疑問を持ったままでいるのは嫌いなので(そ
うならないように)説明するようにしている。選手がクオリティー面で良いものを持っている場合も声をかけるし、個人的に気付いたときもこちらから話しかけ
るようにしている。選手の力を引き出すのがわたしの仕事だからだ。サッカーはチームスポーツなので、気になったことはできるだけ声をかけるようにしてい
る。(今のチームには)アルゼンチン戦、韓国戦に呼ばれていない選手もいるので、チームコンセプトを追求させるためにコミュニケーションをとってる。監督
の考えていることを理解してもらうのは、大切なことだと思っている。
――次の試合では松井が出場できず、本田圭も別メニューだ。2列目の選手層が薄くなる中で、中盤の構成を入れ替える、あるいは2トップにするといった考えはあるか(元川悦子/フリーランス)
ザッケローニ 基本的にシステムを作っている段階で、(ここで)変更するのはわたしの好むところではない。サウジの特徴を頭に入れながら、
ゆっくり考えたい。まだ1日あるので、サウジがどう戦ってくるかを頭に入れながら、チョイスにミスがないようにじっくり考えたい。手元にいいカードはあ
る。最良のチョイスをしたい。
■サウジアラビア代表ジョハル監督
「モチベーションが下がっているわけでもない」明日の日本戦はオープンな戦いになると思う。確かに日本は強いしリスペクトもしているが、われわれのポテンシャルが決して劣っているとは思わないし、ま た(グループリーグ敗退が決まったからといって)モチベーションが下がっているわけでもない。ベストの状態で対戦できるだろう。