まさかの年俸4000万円。クラブ代表が語るカレン・ロバートのタイ移籍と高待遇の理由
フットボールチャンネル 10月1日(火)15時30分配信
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カレン・ロバートはパイオニアとなってくれるのか【写真:ジュニアサッカーを応援しよう!編集部】■躍進するカレンが加入するスパンブリー
多くの日本人選手がプレーするタイ・プレミアリーグにまた一人、新たな選手が加わった。今回は、かつて高校サッカーで国立を沸かし、ジュビロ磐田でもプレーしていたカレン・ロバート。彼のスパンブリーFCへの加入の知らせは、一部報道にあった4,000万円という年俸と共に、驚きを持って迎えられた。
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カレンは2011年にJ2のロアッソ熊本からオランダのVVVフェンロへ加入。昨シーズン終了後に退団し、今季はイングランドへの移籍を目指していたようだが実現せず、タイ・プレミアリーグのスパンブリーFCへ入団することになった。
契約は2015年12月31日まで。10月からチームに合流するが、今年のリーグ戦への登録が間に合わず、来シーズンからの出場になるという。
スパンブリーFCはタイ中部の都市・スパンブリー県を本拠地とするクラブ。昨年、ディビジョン1で2位につけ、今年からタイ・プレミアリーグに復帰した。昇格して間もないチームは現在、ブリーラム・ユナイテッド、ムアントン・ユナイテッド、チョンブリFCというタイの名だたる強豪の一角に食い込んで5位(9月末時点暫定)につけている。
好調なのは戦績だけではない。ホーム観客動員数でも、トップのブリーラム・ユナイテッドの約1万8,000人には及ばないものの、ここまで1試合平均約1万4,000人と、昨季の覇者・ムアントン・ユナイテッドの約1万1,000人を凌ぐ数字を出している。今年7月にはJリーグの横浜F・マリノスとパートナーシップを結んだことでも話題となった。
なによりカレンの件で注目を集めたのが、一部報道にあった年俸4,000万円+出来高(推定)という契約だ。
■今のオーナーは“歩くATM”の異名をとった元首相の息子
実は報道にされた4,000万という年俸に、私はそれほど驚かなかった。その理由はスパンブリーFCというチームにある。
スパンブリーFCの代表ウォラウット・シラパアーチャー氏の父親は、1995-1996年にタイの首相を務めたバンハーン・シラパアーチャー氏だ。スパンブリー出身のバンハーン氏は建設や運送業で財を成してから政界入りし、豊富な資金力から“歩くATM”なるニックネームもついていたという。
バンハーン氏は大規模な公共工事を地元に誘致し、街には広い道路がいくつも整備されている。今も存命で先日もスパンブリーFCの試合を観戦しに来ていた。ちなみにバンハーン氏の弟で今年亡くなったチュンポン氏も、インラック政権でスポーツ・観光大臣を務めていた。そんな地域の有力者が、肝いりでチームのバックについているのだ。
豊富な資金を持つブリーラム・ユナイテッドも、やはりタイの大物政治家だったネーウィン氏がオーナーで、主力外国人選手には数千万円の年俸を払っていることで知られている。スパンブリーFCもそれくらいの年俸を欧州経験のあるカレンに用意してもおかしくはない。
■「我々は日本人選手を探していた」
チームは過去、ディビジョン1の残留すら危ぶまれていた。ウォラウット氏が代表に就任以降、着実に力を付けて現在の躍進につながっている。
ウォラウット氏に接触すると、彼は私が日本人と知るなり開口一番「カレン・ロバートのことだね」と笑みを見せた。
そして、「彼は素晴らしい経歴を持っている。また、アジア枠で起用することができる。試合映像をいくつか見たが、前線の選手を必要としているので、攻撃的MFもできる彼の加入はチームにとって大きなプラスになるはずだ」と、期待を語ってくれた。
日本人選手をターゲットにしていたことも認めた。
「我々は日本人選手を探していた。今年、スパンブリーFCは横浜F・マリノスとパートナーシップを結んだ。この提携はコーチや育成面などに関して我々の助けになるはずだ。チームに日本人選手がいることで、お互いによりコミュニケーションを深められると思っている」
公式ブログを読むと、カレン本人はヨーロッパへ復帰する気持ちを強く持っているようだ。タイからヨーロッパのトップリーグへ。カレンがそのパイオニアとなってくれるのかどうか。来シーズンの開幕が待ち遠しい。
最近のタイリーグはレベルが高い。
良い選択ではないか。