末恐ろしい二刀流「オコンクオ」から目が離せない!
来春、サッカーの清水エスパルスユースに入団する中学3年生、エステピコ沖縄のGK、オコンクオ・イケムジェフ。
「皆で話し合って戦術を作りあげ、勝っても負けても楽しい競技。
キーパーが止めた時は人にほめられて…」とサッカーの魅力を語る彼は、
ナイジェリア出身の父とうるま市出身の母を持つ14歳。
身長はすでに186センチある。
もうひとつの魅力が、圧倒的な足の速さだ。
オコンクオは陸上短距離とサッカーの二刀流選手。10月に開催された16歳以下の陸上の全国大会では、100m決勝に進出した。
レース中盤、競り合っていたライバルを突き放してトップでフィニッシュ。
10秒70の県中学記録を更新する快走で日本一に輝いた。しかし “本職” はサッカーのGK。まさにスーパー二刀流中学生だ。
■サッカーに専念へ 全国制覇した大会で「最後」と本人は言うが…
オコンクオ:「陸上で日本一を取るという目標を最初に立てていて、
その目標を最後の試合で達成できたので、気持ちよくサッカーにいける、って思いました」
小学生の頃からサッカーと陸上の両方に取り組んでいたオコンクオ。スピードや体力で周りとの差を感じて育った。
「結構自分でも、周りとちょっと違うな、ってずっと思ってた」
高校からはサッカーに専念することを決めたが、中学までの指導者たちは、2つの競技を並行することに制限を設けずに彼を育成してきた。
■指導者は「可能性は捨てない方がいい」
エステピコ沖縄 宮園智也 監督:
「単に陸上でも良い成績を残してほしいというのもあるし、そこも可能性があると思うので。本人は(陸上は)引退と言っているけど」
「(陸上で)オリンピック候補になってもおかしくないと思っている。そういう可能性は捨てない方がいい」
「海外って、そんな感じで色んなスポーツをやるんですよ。自分に合うものをシーズンごとに、バスケットやったりサッカーやったりアメフトやったり。全部それってつながっていくことなので、結局は」
実のところ、オコンクオはサッカーでも様々なポジションを経験して今がある。元々はFWとして県選抜にも選出されるチームの得点源だったが去年の夏、将来性を考慮しGKへの挑戦を始めた。
エステピコ沖縄 宮園智也 監督:
「GKをやってからの方が(全国のクラブから)オファーがいっぱい来ましたね。身体能力や彼の良さを生かすには、一番は何かな、とずっと考えていたんですよ」
「足の速さや身長の高さ、手と足の長さとか、そういうところはGKにとても大事なので(向いている)」
オコンクオ:
「小学生の頃からキーパーを遊びでやっていたので、やってみたい気持ちが結構ありました。(シュートを)止めた時がめっちゃ楽しい」
■まだGKは “下手くそ” だからこその魅力
GK歴はわずか1年あまり。だからこそ、魅力がある。宮園監督は「まだまだ今から伸びる」と笑う。
エステピコ沖縄 宮園智也 監督:
「あとは誰かが仕上げてくれる」
“伸びしろ” しかない、ということのようだ。
清水ユースに入団するため、中学卒業後は親元を離れ、静岡での生活となる。しかし、母親と祖母に挟まれての自宅での取材では…
母 オコンクオ 亜希 さん:
「早く(親元から)離れたいそうです。自立したい?」
オコンクオ:
「反抗期だから」
それでも、プロになったら祖母に車を買ってあげたいと、優しい一面を見せたオコンクオ。
祖母 洋子さん
「私は免許ないからお母さんに(笑)」
明るい家族に支えられ、子どもの頃から憧れたプロの世界。沖縄から巣立つ日は刻々と近づいている。
「日本代表に入って、日本で初のワールドカップ優勝に貢献して、その時にピッチにいたい」
「ワールドカップで活躍した選手は誰? って聞かれたら自分の名前が出てくるような選手になりたい」
無限の可能性を秘めた、オコンクオ・イケムジェフ。沖縄で磨いた抜群の身体能力を生かして、将来の世界での活躍を誓っている。