人によって健康に差が出る要因は、持って生まれた身体の強弱など先天的な部分が大きいが、実は後天的な部分も強く関係している。人にはそれぞれ生まれ育った環境があり、さらに職業、経済力、家族構成などに恵まれている人とそうでない人が厳然として存在する。この差が人の健康状態を左右してしまうのだ。これがいわゆる「健康格差」である。
これまで健康格差は社会的格差の大きい西欧諸国で問題視されてきたが、近年は比較的格差が少ないとされてきた日本でもその広がりが指摘されている。
低所得者は高所得者より死亡リスクが2倍近くになるといわれている。健康を良好に保てるかどうかは個人の管理能力によるところも大きいが、その点でいうと、高所得者は食事をバランスよく取り、自分の健康や医療にお金をかけるなど、健康意識が高い。対して低所得者は生活がギリギリのため、食事はおざなりで、体調がちょっと悪くなったくらいでは病院にも行かない(保険料を滞納して受診できないケースもある)。高所得者と低所得者、どちらの健康リスクが高いかは一目瞭然である。
東京は地方と比べて所得水準が高い。だがそれはあくまでも平均としてならされたもので、実際には大きな格差が存在している。特に超高所得者も多い23区内の所得格差は、地方とは比べものにならないぐらい大きい。
