台湾 2009年12月18日(金曜日)
世界初のUSB3.0薄型カード、電子14社が生産[IT]
工業技術研究院(工研院)と鴻海精密工業、華碩電脳(ASUS)など電子大手14社は16日、世界初のUSB3.0対応メモリーカードを発表した。現在のUSB2.0よりデータ転送速度が10倍速いとされる3.0規格は来年にも本格普及するとみられ、台湾勢として新規格の商機をつかむ。14社は早ければ来年第1四半期にも各種製品を生産する計画という。



工研院と鴻海、華碩、メモリーモジュール大手の創見資訊(トランセンド)、威剛科技(エーデータ)、IC設計の聯陽半導体(ITEテック)など14社は、世界で初めてというUSB3.0対応の薄型メモリーカードを発表した。工研院が技術を開発、提供し、各社が製品の形にする。
市場調査の米IDC(インターナショナルデータコーポレーション)によると、USB3.0向けチップの需要は来年1,245万個、2011年には1億個に達すると予測されている。工研院資通訊研究所の劉智遠組長は、世界のUSB3.0対応製品出荷量は15年に23億個に上り、うちUSBストレージが5割を占めるとみている。このうち台湾勢は薄型メモリーカード(生産額1,000億台湾元)などの商機をつかめるとする。来年にも本格的な普及が始まる見込みで、14社はUSB3.0対応製品を第1四半期にも生産する計画だ。
また、現在普及しているSDメモリーカードなどの生産に際して、台湾勢は年間6,000万米ドルの権利金を支払っているという。USB3.0薄型メモリーカードを普及させ、権利金負担を減らす狙いもある。
■高速・省電力・権利金なし
劉組長によると、今回発表した同カードのデータ転送速度は、2.0規格より10倍速い毎秒5ギガバイト(GB)。ブルーレイディスク1枚のデータをコピーする場合、2.0規格では約14分かかるが3.0規格では約70秒で済む。ポートは2.0規格、3.0規格のいずれにも対応するため、電子書籍端末やネットブック、高画質対応の携帯マルチメディアプレーヤーなどでの利用も考えられる。コスト面でも2.0規格やSDカードなどより約1米ドル高い程度。容量は16GBから最大2,048GBという。
工研院は、高速、省電力、小型軽量、権利金負担がないなどの強みを発揮し、将来は2.0規格対応メモリーやSDカードを代替すると期待する。
■メモリーカード売り上げの3割に
創見の束崇万董事長によると、同社は来年第1四半期に3.0規格対応の外付けハードディスク、薄型メモリーカードを発売する。メモリーカードの売り上げのうち3.0規格対応品が占める割合は年末に30%に達するとみる。華碩の陳志雄副総裁も来年1月に米国ラスベガスで開かれる世界最大級の家電見本市CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)でUSB3.0ポートを搭載したノートPCを出展すると明かした。17日付電子時報、経済日報、工商時報などが伝えた。