

ソニーブースで行われているNFCのデモ。NFC端末をカードに近付けると、カードに書かれたvCardやテキスト、URLなどのデータを読み込める。端末内に読み込んだデータを、PCのFeliCaポートを使ってPCに取り込むこともできる(上)。デモ機のNFC端末。端末の裏側にNFCチップが入っている(下)
NFCは、FeliCaとMifareの上位互換規格であり、かつ双方向通信が可能だ。NFCは自ら電波を発信するため、NFC端末はFeliCa/Mifare/NFC端末との間でデータの送受信ができる。
ソニーの考える「インターナショナルおサイフケータイ」は、2つ以上の非接触ICチップを搭載することで実現できる。NFCチップはFeliCaとMifareの上位互換ではあるが、NFCチップ上でFeliCa OSやMifare OSは動かない。そのため、無線通信機能をNFCチップが担当し、決済などセキュアな処理が必要になる機能は別のチップがFeliCa OSやMifare OS上で担当する仕組みだ。
FeliCaはこの“セキュアなチップ”に相当する。EdyやSuicaなど日本の決済サービスは、FeliCa OS上でやりとりできるように構築されているが、欧米ではここがFeliCaではなくMifareになる。NFCとMifareとFeliCaの3つの非接触ICチップを搭載した携帯を作れば、日本でも欧米でも使える“おサイフケータイ”ということになるのだ。

しかし実際には、3つの非接触ICを携帯に搭載するのはコスト・サイズの両面で難しい。そこでソニーではFeliCaとMifareを1チップ化した新しいセキュアなICチップを開発・製造するために、2006年11月に、NXPセミコンダクターズとの合弁会社を設立している(プレスリリース)。NXPセミコンダクターズは、Philipsの半導体部門が独立した半導体企業

FeliCaとMifareの機能を併せ持つ新チップが開発されれば、NFCチップとの2チップ構成にすることによって、“インターナショナルおサイフケータイ”が実現できる。日本の端末が海外でもおサイフケータイとして利用できるようになるだけでなく、NokiaやMotorolaといった海外メーカーが、日本でおサイフケータイを展開する可能性も高くなると言えるだろう。