「実験用黒鉛型減速炉の核燃料棒は激しく損傷」―IAEA元査察官
核兵器用プルトニウム取り出し不可能【ウィーン小川敏】北朝鮮の核問題で、核実験、ミサイル発射、ウラン濃縮関連活動の一時停止、国際原子力機関(IAEA)査察官の寧辺の核関連施設への監視受け入れなどで米朝間が合意したが、米国務省が発表した「(プルトニウム生産用に利用されてきた)寧辺の実験用黒鉛型減速炉の無力化について」、北朝鮮側は公表していない。
これについて、北朝鮮の寧辺の核関連施設の動向を熟知するIAEA元査察官は本紙に対し、「実験用黒鉛型減速炉から最後に取り出した約8000本の核燃料棒は損傷が激しく、再処理しても核兵器用プルトニウムを得ることができない状況だった」と指摘、同減速炉の無能力化はもはや緊急テーマではない、との見解を明らかにした。
元査察官は「北朝鮮は1990年代からウラン濃縮関連活動を実験レベルで開始していたが、2005年ごろから核燃料棒の損傷などで核兵器用プルトニウム入手が不可能となったことが判明したので、ウラン濃縮活動に本格的に取り組みだした」と説明した。
2012/3/1
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/120301-162155.html