性犯罪の深刻さに韓国社会が揺れている。自宅で家族と寝ていた小1女児(7)が男に布団ごと連れ去られ、性的暴行を受けた上、殺されそうになるというショッキングな事件が起きたためだ。大統領が国民に謝罪する事態ともなった。韓国では性犯罪者に対し、所在を特定する「電子足輪」装着や個人情報公開、薬物による化学的去勢という“厳罰”で臨んでいるにもかかわらず、再犯も後を絶たない。(桜井紀雄)
■台風の中、布団にくるまれ発見…腸破裂、顔には歯形
韓国南部、全羅南道羅州(ラジュ)市で8月30日未明に事件は起きた。
聯合ニュースや有力紙、東亜日報、朝鮮日報などの報道によると、30日午前7時半ごろ、雑居ビルにある自宅の居間できょうだい3人と寝ていたはずの次女が布団ごと姿が見えないことに母親が気づいて通報。同日午後1時ごろ、捜索していた警察が約300メートル離れた橋近くの歩道で女児を見つけた。
台風による大雨の中、女児は裸でびしょぬれの布団にくるまれ、気を失ったように眠っていた。全身にあざがあり、性的暴行によって直腸が破裂する重傷を負っていた。顔の2カ所に男の歯形まで残っていた。
「目を覚ましたところ、知らないおじさんに布団ごと抱えられていた。助けてと言ったけど、おじさんは『親戚のおじさんだ。大丈夫だよ』と無理やり連れて行って悪いことをした」。女児はこう話したという。
その後、逮捕されたコ・ジョンソク容疑者(23)は「顔を覚えられたと思って首を絞めた。女児が動かなくなったので死んだと思った」と供述。コ容疑者は橋の下で犯行に及んだが、朝に一度意識を取り戻した女児が自力で歩道まではい上がって再び気を失ったという。
■「子供は元気か」母親に声かけた後、大胆犯行
コ容疑者は、日雇いの仕事をしながら住居を転々とし、犯行当時は女児宅近くの親戚宅に身を寄せていた。インターネットカフェに入り浸り、ゲームのほか、児童ポルノにははまっていたという。
犯行前日は台風で仕事がなく、仲間と酒を飲んだ後、30日午前0時ごろ、近くのネットカフェに向かった。
女児の母親もネットカフェの常連で、コ容疑者とも顔見知り。このとき、カフェで母親に会ったコ容疑者は「子供たちは元気か」と尋ねていた。このわずか約1時間半後に施錠されていなかった女児宅に忍び込んだとされる。
警察の調べに、コ容疑者は「酒に酔ってやった」と供述しつつ、「児童ポルノを見て子供とやってみたいと思うようになった」と口にした。
「もともと小6の長女を狙ったが、部屋の奥で寝ていたため、一番入り口側で寝ていた次女を布団にくるんで出た」と、場当たり的で身勝手な犯行経緯も供述しているという。
事件をきっかけに韓国メディアは韓国社会の性犯罪の実態について報道キャンペーンを始めた。李明博大統領は事件翌日に急遽(きゅうきょ)警察庁を訪れ、痛ましい事件に至ったことに「政府を代表して謝罪する」とし、性犯罪などに対する治安強化を国政運営の最優先にすると表明した。
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http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20120930/frn1209301115001-n1.htm