最後の討論会 「中国を為替操作国に」のロムニー氏どう出る?
2012.10.21 21:22 (1/2ページ)[中国]【ワシントン=犬塚陽介】11月6日の米大統領選に向け、最後の候補者討論会が22日、フロリダ州ボカラトンで開かれる。テーマは外交・安全保障 に限定されており、対テロ戦争やイラン核問題、対中政策などが議題となる見通し。中でも、テロと断定されるまで半月も情報が錯綜(さくそう)したリビアの 米領事館襲撃事件をめぐっては、「意図的な情報操作」(共和党)、「事件の政治利用」(民主党)と双方が非難を強めており、討論会でも激しい論戦が予測さ れている。
候補者同士の討論会は今月3、16日に行われ、初回は共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事が、2回目はオバマ大統領が優勢だったとの評価が定着している。22日の討論会は直接対決による主張の雌雄を決する場となる。
「4人の身内が死亡した事件で、(政権側が)政治的な策を弄したり、意図的に誤った情報を流したと暗示するのは、侮辱だ」
オバマ氏は16日の討論会で、ロムニー氏を真っすぐ見据えながら、事件で「政治的な得点を稼ごうとしている」と不快感をあらわにした。
ロムニー氏は討論で、政権側が「テロ」と断定するのに2週間以上もかかったことを問題視し、当初はイスラム教への侮辱映像に端を発した反米デモを事件の引き金に挙げていたと対応を厳しく批判した。
事件をめぐっては、米政府高官が9月11日の発生直後に「リビア過激派の計画的な犯行」と指摘したが、ライス国連大使は16日の主要テレビで「(事件は) 抗議行動から自然発生した」と軌道修正。28日に国家情報長官室が「テロ攻撃」と断定する声明を出すまで迷走が続いた。
オバマ政権は1期目の成果として、国際テロ組織アルカーイダのウサマ・ビンラーディン容疑者殺害などアルカーイダの弱体化を強調したが、領事館襲 撃はアルカーイダと何らかの関わりを持つ組織のテロとの見方もある。事実なら「成果」の否定にもなりかねないことから、「国民をミスリードした」との批判 が共和党から噴出した。
その後の調査で、事件当日に領事館周辺で抗議行動は発生していなかったことも判明。領事館が希望していた警備体制の強化を国務省が退けていたことも判明し、政権の危機管理能力に疑問符が付けられた。
中国に対しては、貿易不均衡問題を重視するロムニー氏が「(当選すれば)就任初日に中国を為替操作国に認定する」と発言するなど、強硬姿勢を強く打ち出している。