丹羽前大使「尖閣、係争と認めよ」 国有化を疑問視
2012.12.21 08:08 [尖閣諸島問題]
丹羽宇一郎前駐中国大使
丹羽宇一郎前駐中国大使は20日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との関係について「外交上の係争はある。『ない』と言うのは理解不能だ」と述べ、「領有権問題はない」とする日本政府の立場の変更を求めた。
丹羽氏は「今さら領土問題があるとは言えないが、向こうが黒と言い、こちらが白と言えば争いだ。争いを越えて両国の国益のために何をしたらいいのか考えるのが外交だ」として、両国政府が協議するよう求めた。
その理由として「尖閣は臨界点を超えさせてはいけない。臨界点は軍隊が出ることだ」と強調。一方で、「話し合いで領土、主権問題は解決しない。日本は一寸 たりとも譲歩すべきではない」とも述べた。日本が係争の存在を認めれば中国の挑発がやむのかとの問いには「それ以外、道はない」と述べるにとどめた。
9月に尖閣の国有化を決定した野田政権の対応については、「この時期にそういうことをしたら事を荒立てるのではないかと中国にいて思った」と疑問を呈した。丹羽氏は18日に大使の任期を終えたばかり。