中国、レーダー照射で苦しい反論 早期幕引きの思惑
2013/2/8 21:02
中国海軍艦船が海上自衛隊の護衛艦にレーダーを照射した問題を巡り、中国国防省は8日の談話で日本政府の発表内容を否定し、日本による宣伝戦だと強弁した。中国外務省も「完全な捏造(ねつぞう)」と口裏を合わせた。ただ、日本側発表から3日もかかって出した談話の論理はやや苦しく、春節(旧正月)連休の前日というタイミングにも、早期幕引きを図りたいとの共産党指導部の思惑がにじむ。
「もし事実なら軍は明らかにやりすぎた。だが対外的にそれを認めるわけにはいかない」。日本側の発表翌日の6日、中国外交筋は頭を抱えていた。国防省から事前に知らされなかった中国外務省は、当初から「主管部署に聞いてほしい」とさじを投げた。あくまでも軍独自の行動だと印象付け、関係改善を模索し始めたばかりの日中外交への影響を最小限にとどめようとの思惑もあった。
そもそも政府よりも共産党が優先する中国では党が直接指導する人民解放軍と、政府の一機関にすぎない外務省との立場の差は歴然。対処方針の調整は習近平総書記ら党指導部に委ねられた。

「賢明な党幹部で日本と戦争をして本当に勝てると思っている人は1%もいない」。党関係者は、それでもなお一触即発の事態になったことを指導部が深刻に受け止めたと解説する。ある中国メディア関係者は、国内世論を過剰にあおらないよう「軍事衝突の可能性が高い」などの表現は控えるよう上層部から指示されたという。
党機関紙、人民日報系の環球時報も8日「日中双方が非理性的な強硬策や感情に著しく左右される政策を採れば、必ず互損関係に陥る」と呼び掛ける論評文を掲載した。
米国との関係を重視する習指導部にとってはこの問題での米国の反応の厳しさも効いたようだ。パネッタ米国防長官は6日の講演で「米国はこの地域の安全確保にあらゆる努力を払うつもりだと中国指導部には言いたい」と批判した。
外交への影響を最小化するためにも、中国から軍事的に挑発したイメージをぬぐいたい。だが強硬姿勢は維持したい。そこで生み出した苦肉の策が「日本の今回の大騒ぎにはメディア戦の意図がある」(環球時報)との理屈だったようだ。
指導部の方針に軍も従う姿勢をみせている。軍制服組トップの一人、党中央軍事委員会の許其亮副主席は7日、北京市内の軍機関紙、解放軍報社を視察。外国との情報戦を念頭に「絶えず宣伝活動の先進性を強めていくべきだ」と指示した。
ただ日本側には「外務省が関係改善を呼び掛け軍が強硬姿勢を示すダブルスタンダードは中国の常とう手段」(日本外務省幹部)との不信感が根強い。外交に悪影響を与えない程度に軍内の強硬論を抑え込めなければ、習氏の求心力も問われかねない。(北京=島田学)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0806M_Y3A200C1FF1000/?dg=1
<レーダー照射>首相、中国に謝罪求める 「否定」厳重抗議
毎日新聞 2月8日(金)21時50分配信
安倍晋三首相は8日夜のBSフジ番組で、中国艦船が海上自衛隊護衛艦などに火器管制レーダーを照射した問題で、「中国はそういうことがあったら認めて謝罪し、再発防止に努めてほしい」と述べ、照射を全面否定した中国側に強く反論した。また、河相周夫外務次官は8日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼び、照射を否定した中国側の対応に厳重抗議した。日本政府と中国側の応酬が続いている。
河相次官は程大使との会談で、火器管制レーダーを照射された護衛艦の感知装置が受信した電波データを、海自の電子情報支援隊などが解析したと説明。レーダーの周波数や、護衛艦と中国艦との位置関係なども詳細に分析したとして、「中国側の説明は全く受け入れられない」と遺憾の意を伝えた。
一方、程氏は「(日本が感知したのは)別のレーダーだ」と火器管制レーダー照射を改めて否定。会談後、記者団に「真剣に事実関係を調べた。全く事実が異なり、日本がセンセーショナルに緊張をあおり立てるやり方は遺憾だ」と主張した。
日本政府は当初から「国際的に公表するには確証が必要」(政府高官)として、解析結果が確定する5日まで公表を控えてきた。1月19日の海自ヘリへの照射では受信データを保存できず断定を見送る一方、30日の護衛艦のデータを1週間かけて照射と断定した。中国が周囲の船の位置を知るための艦載レーダーだったと反論していることにも、防衛省幹部は「射撃用のレーダーとは周波数が違い、見分けるのは容易だ」と自信を見せる。
中国が否定・反論したことも日本側は半ば織り込み済みだ。政府高官は「知らなかったと言えば『中国軍は勝手にそんなことをする前近代的な軍隊だ』となる。しかし政府の意図だと言えば、国際社会から批判される」と中国側の苦しい立場を推し量った。
ただ菅義偉官房長官は8日の記者会見で、証拠の開示について「日本の分析能力を明らかにしてしまう」と指摘。日本政府は国際社会に正当性を訴える方策をさらに検討する。ただ、中国と水掛け論に陥る可能性があり、「再発防止の方が重要だ」(政府関係者)との声も出ている。
河相次官は今後の突発的な衝突を避けるため、日中防衛当局のホットライン設置などの「海上連絡メカニズム」の早期運用開始を呼びかけ、程大使も前向きな考えを示した。岸田文雄外相は会見で「「日中は最も大切な2国間関係の一つだ。大局的な見地から対応しなければいけない。中国にも冷静な対応を求めたい」と述べた。【吉永康朗】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000108-mai-pol
レーダー照射、写真でも確認=安倍首相
時事通信 2月8日(金)21時26分配信
安倍晋三首相は8日夜、BSフジの番組で、中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射について「レーダー(の装置)がこちらを向いているかを含め、目視でも写真などでも確認している」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000185-jij-pol
支那は針のムシロの旧正月になりそうだなw