
「鳥が突然落ちたら…」、北の挑発備え住民マニュアル配布=韓国
中央日報
7日午後、京畿道高陽市花井洞玉光村(キョンギド・コヤンシ・ファジョンドン・オクピッマウル)のあるアパートのエレベーターの中。住民2人が緊張した表情で壁に貼られたビラを読んでいる。ビラの題名は『安保危機時の高陽市民の行動要領』。北朝鮮による挑発が起きた場合に住民たちが取るべき危機対応マニュアルが、図や表と一緒に説明されていたのだ。ビラには近隣地域の待避所位置を表示した略図とともに市庁災難状況室・当直室の電話番号が記されている。住民のクァク・ジマンさん(49)は「普段から準備しておかなければならない非常用物品のリストや“化生放戦”(化学・生物・放射能兵器を使った戦争)に対する要領などが出ていて、非常時に落ち着いて対応するのに役立つようだ」と話した。
高陽よりもさらに北側にある境界地域でも、該当地方自治体が製作した危機対応マニュアルビラが配布された。坡州市(パジュシ)は2万枚、漣川郡(ヨンチョングン)は1万枚のビラをそれぞれ作り、邑・面・洞の各行政単位の事務所に備え置いて、民間防衛教育の現場や各学校に配布中だ。ビラには生化学・核武器攻撃の時の対処要領や防毒マスク使用要領まで、理解しやすいよう絵が添えられ説明してある。「空を飛んだ鳥が突然落ちたら化学攻撃が疑われる状況」や「多くの人が高熱・嘔吐・腹痛症状を見せたら生物学攻撃を念頭に置かなければならない」といった内容が入っている。核攻撃があった場合には、核爆発地点の反対方向にうつ伏せになって目・耳をふさがなければならないなど具体的な行動要領もある。漣川郡のオ・ブグン民間防衛チーム長は「今週からは学校・住民センターだけでなく、各家庭にも危機時対処要領を記したビラを配る予定」と話した。
連日高まっている北朝鮮の威嚇程度にもかかわらず、大多数の韓国国民が大きな動揺もなく物静かな反応を見せているが、休戦ラインに近い坡州・高陽など京畿北部地域の住民たちの体感度は全く違う。以前にも火の海発言など北朝鮮の威嚇は何回もあったが、具体的な行動要領が入ったビラがまかれたのは類例がない。高陽市安全都市課のイ・ソンオク主務官は「安全行政部の指針に従い、高陽市の実情に合う手引きのビラ10万枚を製作して、先月末から住民センターとアパート団地に配布中」と話した。
崔星(チェ・ソン)高陽市長は先月末、米国バージニア州にあるLoudoun Countyとの姉妹都市提携を結ぶために米国を訪問する計画を急きょ取り消した。その代わりに崔市長は、非常給水施設・警報施設・待避所など管内安保施設現場を点検した。
北朝鮮地域と相対している民間人統制線の地域住民たちは、これまでのどんな時よりも深刻な威嚇を感じているという反応だ。漣川郡の中面横山里村(チュンミョン・フェサンリマウル)の住民チョン・ビョンホさん(56)は「家で1カ月ぐらい持ちこたえられるように、コメとブタンガス、応急薬品などを準備してある」と話した。横山里村の住民たちは昨年設置された住民待避所を点検するなど万一の場合に対する緊張を緩めずにいる。
しかしラーメン買い占めのような極度の不安現象に陥るほどの深刻なレベルではない。ホームプラス文山(ムンサン)店のイ・ジェヒョク主任(38)は「ミネラルウォーター・ラーメン・ブタンガス・バーナーのような生活必需品の売り上げは、例年のこの時期と比較して大きな変化はない状態」と話した。