300m進むのに5分、消防車の行く手を阻む違法駐車
ソウルの住宅街を「抜き打ち点検」
幅5メートルの道路は路駐だらけ
消火栓の真上に駐車、所有者は「自宅の前に止めて何が悪い」
12日午前、ソウル市江北区松中洞の住宅街。江北消防署弥阿119安全センター所属のポンプ車は、大通りから裏通りの方へ右折するなり、立ち往生してしまった。「道の両側に駐車してあって、ポンプ車が進入できない。住民が出勤した後でもこの状態なのだから、夕方は右折すらできない」。ポンプ車に乗って抜き打ち点検に出掛けたカン・デオ消防尉(消防司令補に相当)=58=は語った。
車の持ち主に電話をかけて道路の入り口をふさいでいた車をどかし、ようやく奥へと進んだが、幅5メートルの道路には、違法駐車車両がずらりと並んでいた。火事が起きたとき、火を消し止めて大火災を未然に防ぐ「ゴールデンタイム」は5分。しかしこの日、裏通りをおよそ300メートル進むのに5分以上かかった。右に左にと曲芸のような運転をしていたパク・チョングク消防尉(49)は「こういう場合は、車を止め、ホースを持って走った方がまし」と語った。
実際、今年4月23日午後8時ごろ、ソウル市江北区水踰洞のビラ(低層マンション)でボイラーの爆発が原因の火災が発生したとき、消防ポンプ車は違法駐車の乗用車に阻まれて先に進むことができなかった。消防官は、消防ホースを何本もつなげてようやく火を消した。江北消防署の関係者は「幸いにも人命被害はなかったが、住宅密集地なので、場合によっては火が燃え広がっていたかもしれない」と語った。
旅客船セウォル号沈没事故の後、安全に対する関心が高まっているが、韓国各地の住宅街では、「ゴールデンタイム」を無にする違法駐車車両と消防官との戦争が繰り広げられている。消防車の迅速な出動と鎮火を保障するために整備された黄色い「駐車禁止」のラインは、ことごとく無視されている。
ソウル市麻浦区竜江洞・大興洞・塩里洞一帯も事情は似ている。幅4-5メートルの裏通りのあちこちが、消防車はおろか一般の乗用車すら通りにくくなっていた。大興洞に住む大学生のパクさん(23)=西江大=は「先月、ある家が火事になったとき、消防車が中まで入ってこられず、消防官が消防ホースを胸に抱えて路地を駆け上がってきた」と語った。
消防ポンプ車・水タンク車の横幅は約2.36メートルだ。住宅街の裏通りは、道幅がおおむね4-6メートル程度。道の両側に違法駐車車両があると、消防車両は通るのが困難だ。消防車が火災現場近くまで行けない場合、消防隊員は通常のホースに長さ15メートルほどの消防ホースをつなげる作業を行う。このホースを1本つなげるのに30秒かかる。一般に、一つの路地で5-6本のホースが必要だ。これだけで、ゴールデンタイムを2-3分無駄にすることになる。
違法駐車車両は、別な面でもゴールデンタイムをむしばんでいる。路地に設置された消火栓・非常消火箱をふさぐ形で駐車し、消防用水の供給を妨げるケースがある。本来、消火栓・消防用器具から5メートル以内に駐車してはならない。ところが12日、ソウル市江北区一帯では、地下式消火栓の真上に止めている車、非常消火箱の前をふさぐように止めている車を、至る所で目にした。江北消防署消防行政課のイ・スンギョ・チーム長は「地下式消火栓の周りは黄色く塗ってあり、『駐車禁止』と書かれているが、みんな『自分の家の前に車を止めているのに、何が問題なのか』と言って無視する」と語った。
昨年、韓国各地の消防署が行った違法駐車の取り締まり実績は2430件。1日平均7台というわけだ。消防官は「消火活動だけでも手いっぱいなのに、取り締まりに駆け回る時間などない」と苦しい胸の内を明かした。
崇実サイバー大学消防防災学科のパク・チェソン教授は「安全は不便と引き換えにできない、絶対的なもの」「日本では車を買う際、駐車スペースが確保されていることを証明する車庫証明(自動車保管場所証明書)を提出することになっている」「駐車スペースが足りない韓国で、すぐにこれを施行するのは難しいだろうが、政府レベルでスペースを確保すると同時に、反則金・過料を引き上げるといった形での取り締まり強化も避けられない」と語った。
チェ・ヨンジン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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さっさと、滅びたほうがいいな。w