フィリピン新政権、1カ月で麻薬ジャンキー400人を“その場で”射さつ 恐れなした57万人が出頭
フィリピン新政権、1カ月で麻薬容疑者400人射さつ 恐れなした57万人が出頭
就任から1カ月が過ぎたフィリピンのドゥテルテ大統領が、公約に掲げた「治安改善」をめぐり強権姿勢をあらわにしている。警察が400人を超える違法薬物の容疑者を現場で射さつ。恐れをなした薬物中毒患者や密売人ら約57万人が当局に出頭するなど、取り締まりは一定の成果を上げているが、人権団体からは“超法規的さつ人”との批判が上がっている。フィリピン国家警察は2日、ドゥテルテ氏が就任した翌日の7月1日から8月2日までに、麻薬の取り締まり現場などで容疑者402人が警官に射さつされたと発表した。逮捕者は5418人だった。同国はし刑制度を廃止している。
「暗さつ」を容認する姿勢も示しており、警官以外による射さつ人数も増加しているもようだ。
フィリピン大統領、「麻薬に関与」の政治家ら160人以上を名指し
写真ギャラリーをみる フィリピン・マニラで、国民に向けて演説するロドリゴ・ドゥテルテ大統領(2016年7月25日撮影、資料写真)。(c)AFP/TED ALJIBE ▶ メディア・報道関係・法人の方向け 写真購入のお問合せ 【8月7日 AFP】「麻薬撲滅戦争」を率いているフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は7日、麻薬取引への関与が疑われる政治家、高官、判事ら160人以上を名指しし、制裁が加えられるだろうと警告した。
5月の大統領選で勝利したドゥテルテ氏は、半年以内に社会から麻薬と犯罪を撲滅するという公約を掲げ、そのためならば何万人でも犯罪者をさつ害すると宣言。実際、ドゥテルテ大統領の就任以降、麻薬取引などに関与していたとしてさつ害された人数は約800人に上るとみられている。さつ害を実行しているのは警察や非公式の自警団だとされている。
ドゥテルテ大統領は7日の夜明け前に行った演説で「私が話すことに適正手続きなど関係ない。そんな手続きはないし、弁護士もない」と述べた後、麻薬との関与が疑われる人物として判事9人、元議員や現職議員、市長など自治体長50人以上、さらに現職および退職した警察官や兵士の名前を挙げた。その上で、こうした高官らの護衛の引き揚げを命じ、彼らの武器所持許可を取り消し、制裁を受けることになるだろうと警告した。
ドゥテルテ大統領は南部ダバオ(Davao)で報道陣や軍兵士らに対し 「たとえわずかでも抵抗のために暴力を行使すれば、私は警察に『撃て』と命じるだろう」と語った。
率直な物言いで人気を集めているドゥテルテ大統領は一方で、名指しした高官らの容疑について誤りがある可能性も認めつつ、リストを作成したのは軍と警察で、政治色や個人的な関係は反映されておらず、名前が挙がっている人物の一部は自分の友人でさえあると述べた。
マーティン・アンダナール(Martin Andanar)大統領報道官は、今回名前が挙がった人物らは刑事告発されるだろうと述べた。(c)AFP