【社説】中国漁船の殺人的行為、なぜ韓国海洋警察は自衛権を発動できなかったのか
7日午後、西海(黄海)の排他的経済水域(EEZ)に侵入し違法操業していた中国漁船が、取り締まりのため接近した韓国海洋警備安全 本部(以下、海警)の警備警備艇に故意に衝突、沈没させて逃走した。警備警備艇が転覆すると別の中国漁船が警備警備艇の上に集まり、「確実に沈没」させた という。警備警備艇に乗っていた艇長(警衛=警部補に相当)は別の警備警備艇に救助された。警備警備艇沈没により、海警は別の中国漁船に乗船して拿捕(だ ほ)を試みていた機動隊員8名を撤退させたため、中国漁船は逃走した。外交部(省に相当)は9日、中国大使館の総領事を呼んで抗議し、再発防止努力を求め た。
海警が中国漁船の海賊並みの横暴を取り締まれず、逆に体当たりされて沈没したことに、多くの韓国国民は「韓国の主権が 踏みにじられた」と考えているだろう。警察が暴力団の取り締まりに乗り出したものの、暴力団に追われたのと同じだ。警備警備艇の隊員たちは中国漁船に乗り 移ってゴム弾や閃光(せんこう)弾を発射、K5拳銃で威嚇射撃もしたという。中国漁船は皆、韓国の海警が実弾を発射できないことを知っている。だから「お の」や鉄の棒などを振り回して抵抗するのだ。海警の3000トン級警備艦が近くで指揮していたのに、1隻も追跡・拿捕できないまま引き下がったのは理解に 苦しむ。
ロシアは2012年7月、自国EEZで違法操業しただけでなく、停船命令を無視して逃走した中国漁船を警備艇で3 時間追跡した末、艦砲や銃で撃って拿捕した。すると、中国政府は当初は強硬な姿勢を見せていたが、後に「突発的な事案だった。再発防止に努めたい」と態度 を軟化させた。インドネシア海軍は14年以降、中国漁船をはじめ、違法操業で拿捕された外国漁船170隻を破壊・沈没させている。今年も2回、中国漁船を 実弾で撃ち、拿捕した。中国漁船が韓国海警の警備警備艇を故意に沈没させたのは明らか殺人企図なので、実弾を発射して完全に制圧するべきだった。
韓国の領海内で漁場略奪行為をした中国漁船が、取り締まりに当たっていた韓国の警備警備艇を沈没させたのは、韓国の公権力をまるで「かかし」同然に見なし ているという意味だ。それでも海警は事件を公表せず、メディアに報道されて初めて事件発生31時間を経た8日夜に概要を発表した。海警は「外交事案なので 政府内の協議が必要だった」と説明したが、主権守護は外国の顔色を見ていてはならない問題だ。このようなことが重なった結果、中国漁船に暴力団のような振 る舞いを平気でさせてしまうようなことになったのだ。
海警の警備警備艇を沈没させた中国漁船の船名は分かっている。韓国政府は中国当局から当該船舶と船員の身柄の引き渡しを受け、韓国の法律で厳重に処罰すべきだ。政府は、同様の事件が再発したら自衛権を発動せざるを得ないことを中国側に通告しなければならない。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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