韓国人を支える意外な日本企業
韓国に投資申告をしている日本企業は、韓国産業通信資源部の資料によると2016年12月1日時点で3045社。韓国企業への出資も含まれ、実際に韓国で事業を行っている企業のデータはないが、1000社以上の日本企業が韓国に進出し、事業を行っていると想定されている。
日本電気硝子<5214>は2013年、韓国・京畿道坡州市に14億ドル余り(1350億円)を投資して製造工場を設立することを決めた。日本企業の韓国進出では過去最大の投資額である。
日本電気硝子の韓国進出は2005年に遡る。LGフィリップスLCD(後にLGディスプレイに社名変更、以下、LGディスプレイと記載)と合弁で坡州電気硝子を設立。日本で製造した板ガラスを坡州電気硝子で加工し、LGディスプレイに供給していた。LGディスプレイは2009年以降、大型パネルの出荷量で世界1位を維持しているが、日本電気硝子が重要な役割を担っている。
韓国に進出している日本企業の多くが、サムスン、LG、現代をはじめとする韓国企業に部品などを供給している。液晶の原材料や半導体基板、自動車エンジン部品、鋼板、自動車用ガラス、製造機器など日本企業が供給する主要部品は多い。
韓国ロッテホテル常務・百貨店事業本部長に小倉玉屋常務営業本部長(当時)だった秋山英一氏を招いた。秋山氏は断るつもりだったが、ロッテ創業者、重光武雄氏の熱意に打たれて引き受けたという。秋山氏が持ち込んだ日本式の接客や販売方法は、韓国流通業界の手本となっている。
リンナイ<5947>を韓国企業と思っている韓国人は多い。韓国の首都ソウルの1月の平均気温は氷点下で、オンドルと呼ばれる床暖房が使われてきたが、ガスや電気、灯油などを使用した温水床暖房が主流となっている。1974年に韓国に進出したリンナイは床暖房のシェアが韓国第3位、家庭用ガスコンロは韓国内50%でトップシェアを独走している。
日韓国交回復前の1963年、朝鮮戦争後の食糧難が続くなか、明星食品が韓国・三養食品創業者の全仲潤氏に製法を無償で供与し、製造機械は韓国政府の支援を受けた。三養食品はホームページ(韓国語)に明星食品から技術と機械の提供を受けて、即席麺の製造を開始したと記載している。
韓国の伝統住居を体験する公州韓屋村
当初は韓国産のマツや米マツを使用し建設していたが、途中から宮崎県産のスギ集成材とプレカット処理された部材を導入した。プレカットは現場での作業が省力化でき、施工期間を大幅に短縮できる。韓屋完成後3年経った時点で、韓国産のマツ材にはかなりのひび割れが発生していたが、宮崎のスギ集成材はほとんど割れがなかったという。
韓国の木造住宅はアメリカから導入した2×4が主流だが、専門家は床暖房など韓国の生活スタイルに向かないと指摘する。伝統的な韓屋を建てる技術者が少なくなった現在、日本の木材とプレカット技術を活用した「日本製」韓屋が注目されている。
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