安倍首相による「日本は10億円の拠出を既に行った」発言に、何の公式反論もできない韓国外交部(中央日報)
安倍首相「10億円出した」...公式反論もできない韓国外交部
2017年01月09日08時00分
釜山日本総領事館前の少女像設置に対し、日本が連日、強硬姿勢を見せている。しかし韓国外交部は大統領リーダーシップの空白の中、何もできないまま対応策の準備に苦心している。
安倍首相は8日に放送されたNHKの番組「日曜討論」で、韓日間の慰安婦問題合意について「たとえ政権が代わろうとも、それを実行するのが国の信用の問題だ」と述べ、在韓日本大使館と釜山日本総領事館の前に設置された少女像の撤去を要求した。「日本は10億円の拠出を既に行った。次は韓国がしっかり誠意を示していただかなければならない」とも話した。
長嶺安政駐韓日本大使の一時帰国、韓日通貨スワップ協議の中断など日本が取った措置が韓国の次期政権に送るメッセージであることを明確にする発言だった。この番組は日本が「報復措置」を発表した6日に事前録画された。
外交部は8日、これに反論する公式の立場を出さなかった。外交部の当局者は「いちいち反応するのは適切でない」と述べた。
しかし悩みは大きい。外交部は釜山の少女像が設置された後、「外交公館の保護に関連する国際礼譲および慣行という側面でも考えてみる必要がある」と述べ、事実上適切でないという立場を明らかにした。にもかかわらず実質的な措置を取るのは容易でない状況だ。少女像の設置を支持する世論が多いうえ、大統領が職務停止状況であるからだ。
長嶺大使は9日に帰国する予定という。本国に戻ってどれほど留まるかが少女像設置による韓日葛藤の行方の尺度になるというのが外交部の判断だ。少女像をめぐる葛藤は2015年12・28慰安婦合意当時にすでに予告されていた。
当時の少女像に関連する合意文の内容は「韓国政府は日本政府が在韓日本大使館前の少女像に対して公館の安寧・威厳の維持という観点で憂慮しているという点を認知し、韓国政府でも可能な対応方向について関連団体との協議等を通して適切に解決されるよう努力する」というものだった。国内外の慰安婦被害者支援団体はこれを少女像を撤去するという意味として受け止め、反発した。
「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」が釜山の日本総領事館前に少女像設置を推進し始めたのもこのためだった。被害者に日本側の謝罪メッセージを伝える案が提起されると、安倍首相が「毛頭考えていない」(2016年10月)と述べたことも、慰安婦合意反対世論に油を注いだ。
2014年4月に慰安婦被害問題の解決に向けた韓日間局長級協議が始まるまで、少女像問題は議題にもなっていなかった。ところがその後まもなく日本側は少女像問題を取り上げた。政府はそのたびに「少女像は交渉と結びつけるものではない」と一蹴した。
しかしパク・クネ大統領が2015年6月の米ワシントンポストのインタビューで「交渉の早期妥結」に言及し、政府が年内合意を目標に加速しながら状況が変わった。当時の事情をよく知る政府消息筋は「時間があまり残っていない状況で年内に妥結するには日本が望む少女像問題を急いで合意に入れるしかなかった」と伝えた。
外交部の内外では今回の事態が韓日関係の悪化だけでなく韓日米の連携の亀裂にまで進むという懸念が出ている。朝日新聞は8日、「バイデン米副大統領が6日、黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行首相に平和的解決を要請した」と報じた。
しかし首相室側は「バイデン副大統領との電話自体がない」と明らかにした。外交部の関係者は「バイデン副大統領は安倍首相との電話で日本側の強硬な措置に懸念を表すことに傍点を打ったと理解しているが、日本メディアは別の方向で報道している」と憂慮した。
ソン・ヨル延世大国際学大学院教授は「慰安婦合意に反対する国内世論への説得や釜山少女像問題に対して政府に安易な側面があった」とし「過去の問題が日本の望み通りに最終解決されるにはよりいっそう努力しなければいけないという点を強調し、経済トラックでは協力することを説得する必要がある」と話した。