2017/03/03 08:05
【コラム】「韓国たたき」は中国の素顔を見抜く絶好の機会だ
韓国経済を取り巻く重大な不確定要素の一つが終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を理由とする中国の報復の動きだ。
昨年7月から始まった中国の脅しは最近、慶尚北道星州郡への配備先確定で「準断交」「不買運動」「韓流禁止令」といった侮辱レベルにまで至っている。
今年上半期にTHAAD配備が完了後もしばらく続く可能性が高い。
しかし、中国のこうした攻勢は韓国の対応いかんによって、プラスの効果を生む決定的なきっかけになる可能性も十分にある。
まずTHAAD問題をめぐる脅しは、「中国は善良な隣国だ」という韓国人の純真な錯覚と夢を完全に壊したからだ。
現存する北朝鮮の核の脅威から安全を確保するという防衛目的のTHAAD配備に対する中国の稚拙な脅迫は、内政干渉を超え、韓国人全体の自尊心と対中ビジネス意欲を踏みにじった。
これをきっかけとして、貿易・観光分野で中国への依存度を下げ、インド、東南アジア、中東などへの市場拡大と徹底した現地化に成功すれば、韓国の経済体力はさらに強まるはずだ。
THAADへの報復は中国の国益をも侵害する自殺行為でもある。
まず中国に進出する韓国企業約2万3000社で数百万人分の雇用が脅かされ、中国を訪れる観光客で1-2位の韓国人が激減するのは明らかだ。
中国は保護貿易を排斥し、開放を支持するという習近平主席の発言がうそだと判明し、国際的な信頼度やイメージが低下することになる。
中国の経済報復措置が国際舞台で連戦連勝を収める「万能カード」ではないことにも注目すべきだ。
2010年に中国の反体制人権運動家、劉暁波氏をノーベル平和賞受賞者に選んだノルウェーは、同国産サーモンの輸入禁止という報復を受けたが、多角化戦略で輸出量を増やし、中国の報復を乗り越えた。
昨年春に発足した台湾の蔡英文政権は、中台関係の悪化で台湾を訪れる中国人観光客が1年で30%以上も減少したが、東南アジア10カ国、南アジア6カ国の攻略で、昨年は過去最高の観光客を誘致した。
韓国がもっと注目すべきなのは、THAADをめぐる脅迫の裏に隠された中国の国粋主義の野望だ。
製造業育成策の「中国製造2025」や7大戦略産業育成を通じ、中国は2025年までに英国、フランス、韓国、35年までにドイツ、日本、45年までに米国を追い越すことを国家目標としている。
ほとんど全ての戦略産業が中国と重複する韓国は世界1位の経済・軍事大国になろうとする中国が真っ先に追い越し、克服しなければならない対象だ。
最近の中国の官民による露骨な「韓国たたき」はそうした中国の内心と素顔を我々が見抜く絶好の機会だ。
それに基づき、韓国は中国の市場と産業に対する戦略を原点から見直し、品質とマーケティング戦略を高度化することに命懸けで取り組まなければならない。
カギとなるのは、エスカレートする中国の報復で発生する被害に対し、韓国が一喜一憂したり恐れたりせず、最後まで堂々と原則を貫くことだ。
中国の波状攻撃に押され、内部が分裂すれば、企業や政党はもちろん、韓国全体が中国に仕える「臣下の国」の道を歩むことになる。
団結した意志と勇気でTHAAD問題をめぐる中国の攻勢を韓国経済への災難ではなく、祝福へと変えていかねばならない。
宋義達朝鮮ビズ代表
朝鮮日報
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