2017/03/19 06:08
【コラム】ある韓国民族主義者の涙
記者が知るある高齢の学者が昨年秋に遺書を書いたそうだ。
例年になく厳しい暑さが猛威を振るった夏が過ぎると、学者は「死はいつやってくるか分からない」とふと考えるようになったという。
学者は遺書の中で「葬儀はせず、墓地も立てず、火葬後の遺骨は故郷の裏山にまきなさい」と書いた。
年を取ると死も怖くはなくなるそうだ。
また自分が死ぬに当たって名誉とかいったものにも全く未練も関心もないという。
ただこの民族が一寸先も見えない闇の中を今後どう進んでいくか、ただそのことだけが気掛かりなのだそうだ。
この話を聞いた時、記者は太極旗集会に参加してきた数多くの高齢者の姿が思い浮かんだ。
時に雪や雨交じりの強い風が吹く中、白髪の老人たちはこの4カ月間、不自由な体を引きずりながら広場に集まり、太極旗を振り続けた。
大統領罷免の決定が下された瞬間、中には胸を打ち気を失った人も多く、数人はその場で命を落とした。
犠牲者が出たニュースがテレビの小さな字幕に映し出されたその日、キャンドル集会の側では勝利の歓声と共に爆竹が鳴り響いていた。
太極旗集会の参加者は何をそこまで強く求めていたのだろうか。
キャンドル集会の主催者たちが言うように、彼らは単に権力を擁護する守旧派だったのか。
あるいは朴正熙(パク・チョンヒ)神話を盲目的に信じる時代錯誤の人間たちだったのだろうか。
太極旗集会には70代以上の高齢者が数多く参加していたが、彼らは国の分断、戦争、貧困、産業化を全てその身で実際に経験してきた世代であり、国によって特別な恩恵を受けたとか、あるいは既得権者などとは到底言えない人たちばかりだ。
朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領が何らかの間違いを犯したとしても、それが国を崩壊させるほどではないという点で彼らは一致していた。
安全保障に対する危機感も特に大きかった。
北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)委員長を指導者として認め、米国よりも先に北朝鮮に行くなどと堂々と公言する政治家よりも、むしろ朴槿恵の方がましだと考えた。
米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」をめぐる韓半島(朝鮮半島)情勢も危機的状況だ。
ところが大統領は罷免され、同時に彼らの希望や信念も押しつぶされた。
憲法裁判所が決定を下した後の耳触りの良い「国民統合」は、彼らの涙と嘆きの声を受け入れることから始めるべきではなかったか。
憲法裁判所所長代行を務めた李貞美(イ・ジョンミ)裁判官(当時)が読み上げたように、われわれは今誰もが「歴史の法廷に立つ当事者」として、互いに涙を拭き手を取り合って立ち上がるべきだった。
ところが次の大統領選挙の有力候補者や野党はそのことに関心さえ示していない。
彼らは無情な大家のように今すぐ大統領府から立ち去るよう朴前大統領に要求し、占領軍のように政府の全ての政策を中止するよう脅迫めいた物言いで求めた。
さらに米国のニクソン元大統領のように「憲法裁判所の決定に承服する」とのメッセージを出せと畳み掛けた。
検察の捜査を控えた朴前大統領にとって、承服はただちに自らの有罪を認める結果になることを当然彼らは知っていた。
国民大統合はその座から追われた元大統領ではなく、勝者を自任する彼らの側から始めるべきことだ。
憲法裁判所の決定が出た直後、政界が一つとなって朴前大統領の赦免を求めていれば、国の格は一段階上がったはずだ。
任期中に罷免されるという最も厳しい仕打ちを受けた大統領をさらに法廷にまで立たせ、太極旗集会の参加者たちに追い打ちをかけているようでは、今後も報復の政治は際限なく続いていくだろう。
最初に言及した老学者は「われわれは国が分裂する時にしか民族や正義を語らない。そのため民族という言葉は古くさいもの、反逆的なものへと歪曲(わいきょく)された」と嘆き、その上で「それでも私は大韓民国主義者だ」と語る彼の目は潤んでいた。老学者は最後に「数々の苦難を乗り越えてここまで来た。最後は良くなるだろう。私の人生の最後の価値基準は、それが大韓民国のためになるかどうかにある」と言い残した。
「積弊の清算」という美名を使い、相手への敵視や憎悪をあおるこの時代の政治家にぜひとも聞いてほしい言葉だ。
文化部=金潤徳次長
朝鮮日報
でもw
金潤徳自身もw
お前らが悪いnida!
お前らが譲歩すべきnida!なんだよなあw
弾劾なんて韓国のいつもの政争なんだよw