鮮于鉦くんw
2017/03/27 09:58
【萬物相】セウォル号引き揚げ作業、中国企業で良かった
今から数年前、あるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS=会員制交流サイト)で中国で撮影された珍しい写真を集めた「大陸シリーズ」が話題になった。
例えばある危険な工事現場で作業員が裸で作業を行う「大陸建設現場」、見える部分だけ中身を入れ、それ以外は何も挟まっていない「大陸サンドイッチ」、マークの色が広がり足全体が青くなった「大陸ナイキ」、木の箸をあえ物のように見せかけた「大陸の錬金術」などだ。これらをどう受け取るかは人それぞれだが、いずれにしても誰もが笑いながら「やっぱり中国はこんな国だ」という先入観を改めて持つに至った。
ところが最近になってこれらは「大陸の失敗」という正反対の名称に変わった。
中国のIT(情報技術)メーカーが優れたデザインと性能を持つ新製品を次々と発表し、韓国社会が中国を見直し始めたからだ。
低価格で優れた製品を求める消費者ニーズの高まりもこれを後押しした。その一つの例を紹介すると、米国製小型ビデオカメラ「ゴープロ」の販売価格は韓国で50万ウォン(約5万円)ほどだが、これをまねた中国製小型ビデオカメラ「チャップロ」が6万ウォン(約6000円)で売られ大人気となった。
ちなみに「チャップロ」の「チャッ」は「パチモン(偽物)」を意味する韓国語「チャットン」から来ているようだ。
ところが最近はこれとは次元の違う驚くべきことが起こった。中国からやって来た巨大なバージ船2隻の間から、あのセウォル号が3年ぶりに姿を現したのだ。
セウォル号を引き上げたバージ船の上には中国企業「上海サルベージ」の旗が掲げられていた。
この引き上げ作業を行うため中国人作業員350人が20カ月にわたりこのバージ船の上で生活してきたという。
中国は自国の救難能力を示すため、莫大(ばくだい)な額の損失も甘受したそうだ。
いずれにしてもこの中国企業の実力には誰もが驚いた。ある意味中国を見下したあの「大陸シリーズ」が「驚き」に変わった瞬間だった。
一昨年行われた入札で上海サルベージがセウォル号引き上げを落札した際にはさまざまな疑問や指摘が相次いだ。
引き上げを望まない韓国政府がこれを失敗させるため、安値を提示した中国企業を選んだとの指摘もあった。
あるテレビ番組は昨年12月「この中国企業は韓国政府と組み、セウォル号に穴を開けて何かの証拠を取り出そうとした」といった疑惑を報じた。
しかしセウォル号が海底から引き上げられその姿を現すと、誰も何も言えなくなった。
「引き上げを行ったのが中国企業だったからデマはこの程度で済んだ」との見方もあるようだ。
この入札にはある米国企業も参加していたが、もし米国企業が落札していればどうなっていただろう。
米国の原子力潜水艦がセウォル号を沈没させたとのデマが一時広まったことを考えると、
もし引き上げが少しでも遅れていれば、デマどころかかつての野党も加勢して政治問題になっていたかもしれない。
もちろん中国企業だからといってデマが全くないわけではなかったが、それらはさほど大きく広まることなくいつしか消えていった。
文句を言ったり疑惑を指摘したりする議員も今のところいない。
そのため「中国企業で良かった」という声が出ることには誰もが納得するのではないだろうか。