[ロンドン 13日 ロイター] 新興国が相次いで起債を成功させたことで、ロシアが近いうちにユーロ債の発行に踏み切るとの観測が高まっている。既存の債務を新たなベンチマーク債と交換すれば、ロシア企業にとっても資金調達環境が改善するとみられている。
一部のマーケットメーカーは、ロシアは追加的な資金を調達するよりも、流動性の乏しい既存債務を新発債に置き換え、新たなベンチマーク債を作り上げる方が望ましいと指摘する。そうすれば国内企業も新たに起債することが容易になるという。
新興国に対する市場センチメントが改善したことで、先週はブラジル、コロンビア、フィリピン、トルコが海外市場で債券を発行し、総額45億ドルを調達した。
昨年は新興国市場に対する投資意欲が著しく冷え込み、中でもロシア市場は大きな打撃を受けた。その結果、ロシアの銀行や一般企業は海外から資金調達する道が閉ざされ、09年に満期を迎える約550億ドルの債務を返済するために国の支援を仰がざるを得なくなっている。
ロシアは金準備と外貨準備を合わせて4300億ドル程度保有しているため、一部の国内企業の資金繰りを支援することが可能¥。アナリストは、ガスプロム<GAZP.MM>などの半ソ¥ブリン発行体が国際資本市場に復帰するのを支援する可能¥性もあるとみている。
コメルツバンクの新興国担当トレーダー、ポール・ティモンズ氏は「ロシアがベンチマーク債を発行し、ロシアのリスクを引き受ける需要があることが示されれば、ガスプロムやVTB<VTBR.MM>などが資金調達できる環境が整う」との見方を示した。
ロシアはエネルギー価格の下落の影響を受けてルーブル切り下げを迫られる中、すでに新発債を発行する考えをほのめかしている。
ロシア財務省幹部は12月22日、原油価格が長期にわたって1バレル30ドルを割り込めば、ロシアは海外市場で資金を調達するため、現在の債務戦略を見直す、と明らかにした。
その2日後には、ロシア大統領府の経済担当側近が、ロシアは国家債務の水準が低いため、必要なら海外市場で資金を調達する可能¥性がある、と指摘した。
原油価格は先月1バレル32ドルまで下落した後、37ドル前後に戻しているが、ある欧州系銀行の債券シンジケート関係者は「原油価格が50ドルを下回っていれば、ロシアが外債を発行しても驚くことではない」と述べた。
一方、市場参加者の間では、ロシア政府が既存のソ¥ブリン債を流動性の高い長期のベンチマーク債に置き換えれば、ロシア企業の資金調達にとってもプラスになるとの声が聞かれる。
ロシアは1998年にソ¥ブリン債のデフォルトを起こしているため、発行済みの債務残高は比較的少ないが、2010年3月や2030年3月償還の債券は極端に流動性が乏しくなっている。それらの債務をベンチマーク債に統合できれば、企業は債券のプライシングがやりやすくなる。
ロシアと同じく新興国の主要プレイヤーであるブラジルも、既存債務を新発債とスワップすることに積極的だ。フィリピンも、短期国債を保有する投資家に対し、近いうちに債務の交換を提示する可能¥性があると明らかにしている。
ただ、市場関係者の間では、海外での資金調達に当たっては、ロシアのリスクプレミアムを考慮する必要があるとの警戒感も強い。ロシアをめぐっては、昨年起きたグルジアとの紛争や、最近のウクライナとのガスをめぐる対立など、懸念すべき問題が多い。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は12月8日に、投資資金の流出リスクがあるとしてロシアの格付けを「Baa1」に引き下げたほか、ムーディーズも先に格付け見通しを引き下げている。
( ・∀・ )φ 露西亜から金だけは借りたくない。ww