日本は奴隷売買の国際法を受けて、国内法を整備して厳密に業界を規制管理してたわけで、警視庁令や省令でその保護が定められている。
警視庁令では娼妓の募集について奴隷売買の禁止で業者をおさえているわけで、甘言による募集や偽りの説明、金銭での募集などが禁止されている。当然暴力による募集は禁止だから、トラックで拉致したなんていう事が発覚したら、それはその業者の営業はなくなってしまうわけだ。
さて、下に示す法令は、娼妓(しょうぎと読む)の年齢制限、たしか明治時代の警視庁令では初潮を境だった気がするが、1900年には18歳未満の少女の採用は禁止となっているな。
ちなみに、日本軍が負けた理由を元将官が「行軍の際の事務方の細かい規制にはうんざり。タンクが中国中部で畑に落ちたら、事務方は1日かけて所有者を探し出し、賠償金を払って始末していたよ。あれじゃ負けるのは当然」というほど、法やマニュアルに厳格だったそうだ。
業者としては規制に違反すると免許停止となり、折角の営業権がなくなってしまうから、規制を守らざるを得なかったわけだ。まぁ総督府時代は法に厳格だった半島も現代の韓国では規制はザル法で役人は業者の賄賂で違法を見逃す現況はこの前のセ号沈没でばれたように、韓国人には「厳格な法の下での営業」なんてのは理解しがたいだろうけどな。
1900(明治33)年12月2日
内務省令第四十四号 娼妓取締規則
第一条 十八歳未満の者は娼妓たることを得ず
第二条 娼妓名簿に登録せらしざる者は娼妓稼を為すことを得ず
娼妓名簿は娼妓所在地所轄警察官署に備うるものとす
娼妓名簿に登録させれたる者は取締上警察官署の監督を受くるものとす
第三条 娼妓名簿の登録は娼妓たらんとする者自ら警察官署に出頭し左の事項を具したる書面を以て之を申請すべし
一 娼妓となるの事由
二 生年月
三 同一個性内に在る最近尊族親、尊族親なきときは戸主の承諾を得たること 若し承諾を与ふべき者なきときは其の事実
四 未成年者に在ては前号の外 実父、実父なきときは実母、実父母なきときは実祖父、実祖父なきときは実祖母の承諾を得たること
五 娼妓稼を為すべき場所
六 娼妓名簿登録後に於ける住居
七 現在の生業ただし他人に依りて生計を営む者はその事由
八 娼妓たりし事実の有無並に嘗て娼妓たりし者は其の稼業開始廃止の年月日場所、初期儀たりしてきの住居及稼業廃止の事由
九 善各号の外 庁府県令を以て定めたる事項
前項の申請には戸籍吏の作りたる戸籍謄本、前項第三号第四号の承諾書及市区町村長の作りたる承諾書印鑑証明書を添付すべし
娼妓名簿登録申請社は登録前庁府県令の規定に従い健康診断を受くべきものとす
第四条 娼妓稼を禁止せられたる者は娼妓名簿より削除せらるのとす
前項の外 娼妓名簿の削除は娼妓より之を申請するものとす 但し未成年者に在ては前項第一項第三号及第四号に掲ぐる者よりも之を申請することを得
第五条 娼妓名簿削除の申請は書面又は口頭を以てすべし
前項の申請は自ら警察官署に出頭して之を為すに非ざれば受理せざるのとす 但し申請書を郵送し又は他人に託して之を提出す場合に於て警察官署が申請者自ら出頭することを能はざる事由ありと認むるときは此の限りに在らず
警察官署に於て娼妓名簿削除申請を受理したるときは直に名簿を削除するものとす
第六条 娼妓名簿削除申請に関しては何人雖妨害を為すことを得ず
第七条 娼妓は県府令を以て指定したる地域外に住居することを得ず
娼妓は法令の規定若は官庁の命令に依り又は警察官署に出頭するか為外出する場合の外警察官署に許可を受くるに非されば外出することを得ず 但し庁府県令の規定に依り一定の地域内に於て外出を許す場合は此の限りに在らず
第八条 娼妓稼は官庁の許可したる貸座敷内に非ざれば之を為すことを得ず
第九条 娼妓は庁府県令の規定に従ひ健康診断を受くべし
第十条 警察官署の指定したる医師又は病院に於て疾病に罹り稼業に堪へざる者又は伝染性疾患ある者と診断したる娼妓は治療の上健康診断を受くるに非ざれば稼業に就くことを得ず
第十一条 警察官署は娼妓名簿の登録を拒むことを得
庁府県長官は娼妓稼業を停止し又は禁止することを得
第十二条 何人と雖娼妓の通信、面接、文書の閲読、物件の所持、購買其の他の自由を妨害することを得ず
第十三条 罰則(略)