中国、米中貿易戦争で韓国を自軍に懐柔?
2018年07月02日09時42分中央日報/中央日報
中国の李克強首相が韓国の高位級政財界関係者に、「グローバル保護貿易主義を克服するのに韓国が参加してほしい」と話した。
米国と中国の間で起きているいわゆる「貿易戦争」で韓国が中国側に立つことを要請したものと分析される。
これに対し韓国の政財界関係者は「通商関連の限韓令を解除してほしい」と要求した。
李首相の要請は先月29日に中国・北京で開かれた「第1回韓中企業家と前職政府高官対話」直後に出てきた。この行事は大韓商工会議所と中国国際経済交流センター(CCIEE)が共同主催した。
李首相はこの日の企業家との対話後に中南海で韓国側参席者と個別に会い、米国との貿易戦争で共同対応することを要請した。李首相は「中国には『水辺に近い楼閣で月の美しさを楽しめる(近水楼台先得月)』ということわざがある。韓国は近い隣人だ」と強調した。隣国である中国に利益になることが韓国にも良いという意味だ。
韓国の経済界に向けられた中国側の求愛は面談前に行われた企業家との対話行事で雰囲気が感知された。非公開で進行された討論セッションで、中国社会科学院の李向陽院長は「『空が落ちれば背の高い人が先に当たる』という形で米中貿易戦争を1歩下がって見るのは誤った見方」と指摘した。その上で「対米貿易黒字額の割合は中国が最も高いが、対米貿易で得られる付加価値を考えれば他のアジア諸国の割合が相当なだけで米中貿易戦争にアジア各国の利益がかかっていると考えなければならない」と話した。
保護貿易主義を前面に出した米国の通商政策は中国だけのことではないという話だ。
共同戦線を要求する中国のメッセージに韓国の企業家は韓中通商問題をテーブルに上げた。サムスン電子の尹富根(ユン・ブグン)副会長は、「中国で行われている半導体反独占調査が公正で合理的に実施されるよう支援してほしい」と火ぶたを切った。続けて「サムスンは中国政府の産業高度化戦略方向に応じ5年間に半導体、バッテリー、ディスプレーなど先端産業に約200億ドルを投資するなど、中国の改革開放40年以来最大規模の外資企業単一投資を記録した。外資企業が萎縮せず果敢に投資できる環境が作られるよう望む」と話した。尹副会長が半導体問題を取り出すと行事会場には微妙な緊張感が出た。
5月に中国政府はサムスン電子などグローバル半導体企業3社を相手に反独占違反調査に着手している。業界では世界最大の半導体消費国である中国が反独占違反調査カードを切ることで韓国の半導体に対する価格引き下げ圧迫に出たと分析する。
韓国製の電気自動車用バッテリーだけ補助金支給から排除される問題も議論された。尹副会長は「2016年から韓国メーカーが作ったバッテリーだけ差別を受けサムスンSDIの経営が苦しくなっている。早期に補助金問題が解決され中国でのバッテリー事業を早期に正常化できるよう関心を持ってほしい」と求めた。続けて「世界最大の電気自動車市場である中国にバッテリーを安定的に供給するために工場を3カ所も作ったが現在は生産した製品をすべて中国以外の国に輸出するのが実情だ」と吐露した。
現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長は「現代自動車は中国で水素自動車の大衆化に寄与したい。現地企業とパートナーシップを結んで競争する過程が公正に進められるよう望む。韓国製バッテリーが搭載された電気自動車も差別なく利用されることを期待する」と話した。
韓中自由貿易協定(FTA)推進当時に交渉を総括した崔晳泳(チェ・ソクヨン)元外交部交渉代表は通商問題で立場が最も厳しいロッテの問題を取り上げた。崔代表は討論セッションで中国の政財界関係者に「中国商務部の許可が遅れロッテが中国国内店舗を売却するのに困っている」として解決を求めた。
財界は今回の行事が中国側から格別に力を入れてきた席であるだけに現場であふれた韓国側財界の要請に中国は目をそらさないだろうと予想した。この日の行事には王毅外相の後任として有力な楽玉成副部長が参加し、中国側委員長は上海幇出身で副首相を歴任した曽培炎CCIEE理事長が務めた。
韓国側委員長である丁世均(チョン・セギュン)前国会議長は「重量感ある人物を配置し李克強首相が直接グローバルスタンダードなど自由貿易を約束した。この機会に企業の隘路が中国最高位層に伝えられれば韓国企業が望む実質的な後続措置が出るだろう」と話した。
行事の実務を指揮した大韓商工会議所の朴容晩(パク・ヨンマン)会長は「経済活性化に向けた財界の当面の課題が両政府にしっかり伝えられるよう両国経済人同士の対話の密度を高めていきたい」と話した。
韓国側からは丁世均(チョン・セギュン)前議長が委員長として参加し、盧英敏(ノ・ヨンミン)駐中大使、朴容晩大韓商工会議所会長、崔泰源(チェ・テウォン)SK会長、鄭義宣現代自動車グループ副会長、孫京植(ソン・ギョンシク)CJ会長、具滋烈(ク・ジャヨル)LS会長、朴廷原(パク・ジョンウォン)斗山(トゥサン)グループ会長、尹富根サムスン電子副会長、朴鎮洙(パク・ジンス)LG化学副会長らが参加した。中国では楽玉成外交部副部長、曽培炎CCIEE理事長、戴相竜元中国人民銀行総裁、戴厚良中国石油化工グループ社長、舒印彪中国国家電力網公社会長、李東生TCLグループ会長らが参加した。