【社説】「北は核開発で経済が好転した」と主張する韓国与党議員
韓国与党・共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員は12日の駐米大使館に対する国政監査で「北朝鮮は在来兵器では韓米連合軍に対抗できないので、非対称戦力として核兵器を開発したが、その後は在来兵器を削減しそれを一般国民に生活必需品の供給という形で還元した。
そのため制裁に耐えながらかえって経済は好転している」「これは米国の学者たちの見方だ」などと述べた。
宋議員は「平壌での南北首脳会談の際に北朝鮮に行ったが、黎明通りや科学者通りは香港やシンガポールと区別がつかないほど非常に高いビルが立ち並んでいた」とした上で上記のように述べた。
その上で宋議員は「北朝鮮は核開発のため住民を飢えさせているという保守陣営の批判は間違っている」と主張した。
宋議員が直接目にして感動したという黎明通りと科学者通りは、「北朝鮮は制裁にもかかわらず豊かな暮らしをしている」と宣伝するため、軍事作戦と同様のやり方で北朝鮮が作り上げた新都市だ。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は2017年4月に黎明通りを完成させた際、海外のメディア関係者200人を呼んで完成式を執り行った。
北朝鮮の権力機関と資本家が手を結び、人件費を一切支払わず兵士や若者を使って現代風のマンションを建設し、これを特権階級に分け与えたのだ。
またこのマンション価格は一時30万ドル(約3400万円)にまで高騰したが、これは北朝鮮の一般住民が100年貯金しても支払えない額だ。宋議員はこの黎明通りと科学者通りの裏にいる多くの北朝鮮住民の悲惨な生活現場には近づくことさえできなかった。
今も北朝鮮の金氏一家は核開発に国の全てのリソースを投入しているが、これが賢明な戦略的選択でもあるかのように宣伝する人間も決して少なくない。
ただし韓半島(朝鮮半島)から遠く離れた海外のごく少数の学者がそのような見方を示したとしても、北核の脅威に直接さらされ人質状態にある韓国の政治家はそのようなことを言うべきではない。
宋議員は「北朝鮮は幸福な国を目指す家族主義的な国だ」とした上で「金日成(キム・イルソン)首領を一種の宗教のようにたたえているのは間違いないが、それでも何ら不足なく暮らしている」とも主張した。これが事実なら宋議員は「民主」だとか「人権」だとかいう話はこれ以上しないでもらいたい。