電子戦の最も一般的な分類、ESM、ECM、ECCMの内、その意義や効果が最も理解されないのがESMです。
前回記事へのコメントとして、日本にESMの能力があることを中国も承知しているのだから、日本が中国のレーダー特性を知っていることを知っているのでは、、ロックオンされて警報を発するレーダー警戒装置なんて装備として当たり前との意見を頂きました。
しかし、レーダー警戒装置があれば、それだけで警報を発すると思うのは間違いです。
ESMにも2種類あるからです。
一つは、レーダー警戒装置等が警報を発すること、そして、もう一つはレーダー警戒装置が照射を受けたレーダー波と比較対象とするためのレーダーデータを、それ以前に収集してデータベース化しておくことです。
ESMとして、特に大切なのは、後者の方です。
普通は、火器管制レーダーのデータを収集させないため、射撃訓練等は、敵国によってデータ収集されない空間・時間において行ないます。
それを敢えて収集するため、日本の場合は、YS-11EBやEP-3を上空に飛ばして、標的である火器管制レーダーの捜索範囲の遥か遠方から収集(レーダーの捜索範囲は一定でも、レーダー波自体は、それより遠距離に飛んで行きます)するか、あるいは潜水艦を訓練海域に侵入させ、ESMマストを使用して潜行したまま収集させます。
更に、これらのデータは、空自であれば、電子戦訓練隊等が解析しなければ、火器管制レーダーのものなのか、火器管制レーダーであっても、ロックオンした状態なのか等までは分かりません。
ちなみに、火器管制レーダーを目標に向けて照射すること=ロックオンであるとか、火器管制レーダーで対象を補足する前段階における捜索レーダー的運用でもロックオン時と同じレーダー波が出ているとの認識は誤りです。
レーダーの型式によって異なりますが、火器管制レーダーであっても、大抵少なくとも3つの段階の作動モード(捜索-粗追随-精追随(ロックオン)等)があり、PRF(繰り返し周波数)、送信出力(ピーク、平均)、パルス幅等が変わります。(もちろん捜索レーダーでも同じです)
これに加えて、天候によるクラッタ状況や妨害電波の存在の有無などに応じて、周波数ホッピングやスペクトラム拡散の技術が、選択的に使用されたり、されなかったりします。
つまり、レーダー警戒装置が警報を発し、今回のように現場で火器管制レーダーを照射されていることが即座に認識できるためには、これら無数の場合分けに応じた膨大なレーダーデータの集積(これこそがESM)が必要な訳です。
https://blogos.com/article/55972/
広開土人大王のレーダー周波数は自衛隊のデータベースへ収納されました。
日韓海戦の際に役立ちますね。
真っ先にP1の対艦ミサイルで沈めてあげましょう。