今年に入って牛海綿状脳症(BSE)が2回も発生した。8月に米国フロリダで非定型BSEが発生。この発症牛は6歳齢であった。10月には英国スコットランドで定型BSEが発生。この牛は5歳牛であったが、飼料規制が行われているなかでの飼料を原因とする定型BSEの発生は、飼料規制が有効に行われていない可能性を示すものであり、憂慮すべきものであった。
非定型BSEは飼料を原因としない発生原因が不明な弧発タイプのBSEであるが、毎年EUでは8例前後の発生が続いており、米国、カナダ、ブラジルでも発生が認められている。このような非定型BSEも、人への感染性が認められている。依然としてBSEに対する警戒が必要であることはいうまでもない。
今、日本では30カ月齢以上の米国産牛の輸入を認めないという月齢制限が行われている。それは、30カ月齢以上の高齢牛はBSEの発症事例が多いからだ。8月にフロリダで見つかったBSE感染牛も6歳齢牛で月齢制限対象牛であり、日本に輸入されることは防がれている。
しかし、驚くべきことに、2013年以降行われていたこの月齢制限が撤廃されようとしている。舞台は食品安全委員会プリオン専門調査会。今年4月9日から食品安全委員会は米国産牛の月齢制限の見直し評価作業を開始し、6回の審議の結果、11月15日に月齢制限を撤廃したとしても「人へのリスクは無視できる」との評価結果を答申した。これによって月齢制限撤廃のお墨付きを与えたのである。
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