韓国との同盟関係に米国内で否定論も
朴政権のレガシー(政治的遺産)を全否定する文政権の誕生により、元慰安婦の支援を目的とする「和解・癒やし財団」が解散するなど、日韓合意はことごとく反故にされた。また、THAADは追加の導入ができずに不完全な状態で止まっている。戦時作戦統制権に関しては、早期返還に向けた動きが加速している。残るはGSOMIAだけだったわけで、失効すれば日米韓の3国間の軍事協力体制は大きく壊れることが必至であった。
これまで、アメリカとしては単独ではなく日本を巻き込むことで、日米の協力関係のもとで韓国をコントロールしようとしてきた。しかし、GSOMIAをめぐるゴタゴタは、こうした構図が根底から覆されることを意味する。日韓もそうだが、アメリカ側の実務担当者も韓国との交渉に辟易しており、アメリカ側から韓国を同盟国としてみなすことに否定的な意見が続出している。
そんな状況で、アメリカはGSOMIAの破棄見直しと在韓米軍駐留経費の負担増を韓国に突きつけていたわけだ。しかし、韓国はなかなかアメリカの言うことを聞かないばかりか、10月には中国との間で5年ぶりとなる国防戦略対話を行い、軍事的にも中国にすり寄る姿勢を見せている。
一方で、11月に行われた米韓の防衛金交渉は事実上の決裂に終わった。本来であれば数日間にわたって行われる予定であったが、アメリカが80分で中断したと報じられており、現状では交渉がまとまる可能性は限りなく低いと見るのが自然だろう。当然、こんな状況では日韓だけでなく米韓の関係悪化も必至であり、今後は在韓米軍の撤退も視野に入れた大きな戦略転換が必要になるのだろう。
https://biz-journal.jp/2019/11/post_129461_2.html/amp
米国との同盟関係にヒビが入れば、真っ先に揺さぶられるのは兵器の調達と整備の拒否だろう。