ソウル中央地裁、強制徴用の被害者による損害賠償の訴え棄却 「訴訟提起時効が経過」
日帝による強制占領期の強制徴用による被害者が日本企業を相手取り起こした損害賠償訴訟で、一審のソウル中央地裁は11日、「消滅時効が過ぎ、賠償責任を問えない」として、訴えを棄却した。損害賠償訴訟は被害者が損害を知った日から3年以内に起こさなければならず、その期間を過ぎて提訴したという理由だ。
今回の訴訟は強制徴用の被害者Lさんと被害者遺族5人が日本の三菱マテリアル(元三菱鉱業)を相手取り起こしたもので、担当判事は「権利を行使できる期間内に訴訟を起こさなかった」と指摘した。
大法院は2012年5月、今回とは別の事件で日本企業が日帝強制占領期の強制徴用被害者に損害賠償を行うべきだとする趣旨で二審判決を破棄。18年10月に大法院で最終的に原告が勝訴した。Lさんらは大法院による最終判断が出た18年10月以前の17年2月に訴訟を提起しており、時効(3年)は過ぎていないと主張したが、裁判所は大法院が原告勝訴の趣旨で二審判決を破棄した12年5月を起算点とすべきだと判断した。ソウル中央地裁は本案に対する判断はせず、訴訟費用は原告である被害者が負担すべきとした。
強制徴用被害者が日本企業を相手取り起こした訴訟で敗訴したのは今回が2例目だ。ソウル中央地裁は今年6月、強制徴用被害者85人が日本企業を相手取り起こした損害賠償訴訟を却下した。同地裁は1965年の韓日請求権協定により、韓国国民が日本国民を相手取り、訴訟権利を行使することは制限されると判断した。これは2018年10月の大法院全員合議体(大法廷)による「強制動員の慰謝料請求権は韓日請求権協定の適用対象に含まれない」との判断とは真逆で論議を呼んだ。
法曹界からは、今回の一審判決は強制徴用被害者の慰謝料請求権に関する本案について判断したものではないが、大法院の判断とは異なり、被害者が敗訴する判決が相次いでおり、混乱がエスカレートしかねないとの指摘が聞かれる。下級審が大法院判決と異なる判決を下すことは、金命洙(キム・ミョンス)大法院長率いる大法院の地位低下を反映したものだとする分析もある。