




234頁~235頁の指摘は重要です。
これで例の実収石高の謎が解けましたね!

朝鮮米の素質
鮮米の改良は屋根の改造より
毎日講座
大阪府穀物検査所長農学士 矢吹修二談
朝鮮米と赤米
朝鮮米と云えば、以前は随分劣等なものとして、蘭貢米、西貢米同様に見られたものだが、東拓の施設が出来てから、内地を主として九州地方から早生神力、穀良都と云う品種を移入改良したので、近年は非常に良くなった。今日では朝鮮産米の一等品といえば、内地米にも決して劣らない。今三等品で内地米との比較を見ると、次の様である
[図表(粳玄米挟雑物調査(一升中))あり 省略]
また米の成分に於ても決して大した変りは無く、白米から直炊いて食用に供することの出来るのは内地米と同様で別に南京米や外国米の時の様に複雑な手数は要らぬ。唯少し遺憾なのは、右の表にもある通り、朝鮮米には所謂赤米を混じて居るという事が欠点であるコノ赤米は朝鮮でwai米という特殊なもので、色が赤くて外皮も厚く味も徒って悪い、今では内地からドシドシ新しい良い品種を入れて、赤米の痕跡を絶たんと企てて居るが、奈何に優秀なる朝鮮米と雖も此赤米の幾粒かを見ない訳には行かない、これは朝鮮.人の多くが藁葺の家に住む事が関係のある様にも思われる。
屋根葺の藁
というのは内地品種の稲は、藁が柔かく弱い、屋根でも葺ける位の丈夫な藁はコノ赤米の稲から求めなくてはならぬからである。之が今日東拓辺りで一生懸命内地品種を移入して改良に掛っても、多くの朝鮮.人が依然在来種を作りたがる所以である。夫を思うと朝鮮米からコノ劣悪な赤米を除くには、何うしても朝鮮:人の生活様式から改革する必要がある、日本内地でも東北には今に赤米を産するが(漸々少くなる傾向はある)学者はその主因を土質とか気候とかに帰するものと説明されていた、シカシ実際は然うではなくてこれは寧ろ一種の変種と見る方が適当である、これを除くには矢張りメンデリズムの立場から、品種改良の方法によって、朝鮮米の品種を向上し行くより外に仕方はなかろう。
緯度と米の形
朝鮮は内地と殆ど同じ緯度の中にある気象上のこの現象が稲及米の性質を支配する事は夥しい、米の形にしても熱帯では長楕円形であるものが、少し北へ進むと幅が広くなり、一層北へ進んで日本などになると、小さい円味勝のものとなる、コレラの点から云っても朝鮮米はどうしても内地米と殆ど同性質のものであらねばならぬ、只今日迄朝鮮.人の文明が内地に遅れて居て、稲の栽培も野生状態に近いものがあった、私達は朝鮮米に対して今一層品種改良の実を挙げたいと思うのである。
データ作成:2005.5 神戸大学附属図書館
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00732781&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1