「性暴¥力を奨励」凌辱系ゲーム“外圧”で制作禁止に波紋
6月14日16時34分配信 産経新聞
18歳以上を対象とした日本製のとあるパソ¥コンゲームソ¥フトが、国際人権団体から集中砲火を浴びた。ソ¥フトの名前は「レイプレイ」。女性3人に調教などをしていくストーリーだ。人権団体は「性暴¥力を助長する」とメーカーだけでなく日本政府へも抗議文を送るよう呼びかけた。作品は国内で販売するための審査を通っていたが、こうした“外圧”が国内にも広がり、メーカーは販売を中止した。業界の自主規制につながるほどの騒動を起こした「レイプレイ」の中身とは…。
■痴漢チクッた女性らを徹底的に…
ソ¥フトの筋書きはこうだ。主人公にあたる男はある日、電車内で痴漢していたところを、たまたま近くにいた女性に見つかり、駅長室へ突き出される。この時は不問に付されたが、恨みに思った男が女性の家族関係を調べ、「徹底的な」復讐(ふくしゅう)を計画する−。
登場人物は痴漢を見つけた女性と、その妹と母親、そして男の4人。画像はコンピューターグラフィックスで表¥現されており、プレーヤーはパソ¥コンのマウスなどを使って男を操作することになる。
最初の場面は電車内だ。画面上には男の手が表¥示されるため、プレーヤーはこれを自由に動かし、乗車中の女性の妹の体を触ることができる。妹も触られた部位などに応じて声を出したり、手で隠したりする。この疑似体験の「痴漢行為」を続け、画面横に表¥示されたメーターが規定値までたまるとステージが変わり、次は公衆トイレ内で「レイプ行為」に及ぶことになる。
この後、同様の「痴漢、レイプ行為」を母親と姉にも繰り返す。やがて部屋や公園、トイレなどで3人を「調教」することも可能¥になる。
作中で姉はセーラー服を着用しており妹はさらに低年齢ということになるが、ゲーム開始時には、「このゲームの登場人物はすべて18歳以上です」という注意書きが表¥示される。
注意書きはいくつかあるが、その1つにはこうも書かれている。
「このゲームの内容はあくまで創作物でありゲームです。このゲームの内容と同じことを現実に行うと法律によって処罰されるときがあります。ゲームの内容は芝居でありフィクションですので、絶対にゲームのマネをしたり実際にやったりしないで下さい」
■相次ぐ“外圧”が国内に
ソ¥フトが問題となったのは、今年2月。英国の議会で「英国の映像審査団体の審査を受けていないにもかかわらず、国内で流通している」として、取り上げられたためだ。
日本国内では、審査機関である一般社団法人「コンピュータソ¥フトウェア倫理機構¥(ソ¥フ倫)」の審査を通り、「18歳未満への販売禁止ソ¥フト」として、平成18年4月から販売が開始された。当初から国内向けに販売されたものだったが、英国内でもネット販売大手の「アマゾン」などで入手可能¥になっていたという。
5月には、国際人権団体「イクオリティ・ナウ」(本部・米ニューヨーク)が、ソ¥フトの制作・販売に抗議する声明文を発表¥した。声明文では、ソ¥フトの内容を詳細に紹介した上で、日本の児童買春・児童ポルノ禁止法(児ポ法)がアニメやゲームなどのいわゆる「仮想的作品」の制作・販売を禁止していないことにも言及。こうしたソ¥フトの販売が許されていること自体が「女性への性暴¥力を助長する」として、ソ¥フトを制作したメーカーやアマゾン社に加え、麻生太郎首相、森英介法相、小渕優子少子化担当相、野田聖子消費者行政担当相へも抗議文を送るよう、ホームページ(HP)などで呼びかけた。
この動きが日本国内で報道されたことなどを受け、自民党内でも「性暴¥力ゲームの規制に関する勉強会」が発足し、規制策の検討が始まった。
しかし、「レイプレイ」はそもそも国内向けに作っていたソ¥フトで、販売の「お墨付き」を与えたソ¥フ倫も、国内での販売を前提にした審査を行っている。つまり、業界としては「予¥想外」に海外へ流通し、“外圧”が国内に伝播した形となったが、結局、対応に追われることとなった。
まず、ソ¥フトを制作した横浜市のメーカーが、5月中旬に販売自粛を決めた。HP上には「海外の皆様へ」と題して「残念ながら、弊社製品は自主規制により、日本国内在住の18歳以上の方にのみ販売しており、国外での販売、およびサポートはしておりません」という説明を掲載した。
また、審査を担当したソ¥フ倫も、5月下旬に加盟するパソ¥コン用ゲームメーカー約230社に「凌辱系ソ¥フト」の制作・販売の自粛を要請。6月上旬には、「凌辱系ソ¥フト」の制作禁止を正式決定し、全ソ¥フトへ「Japan Sales Only」の表¥記を徹底するよう通達した。