現在のようなシステムは、バルセロナ大会から採用されている。きっかけは、ソウル大会。この時のボクシングがトラブル続きだったのだ。
ソウルオリンピック・バンタム級2回戦、韓国の辺丁一とアレクサンダー・クリストフ(ブルガリア)の試合は4-1でクリストフの判定勝ちとなったが、韓国コーチが判定に納得せずリング内にかけ上がり、ニュージーランド人のレフェリーに激しく抗議した。ついには他のコーチも加わり20人近くの乱闘騒ぎになってしまった。さらに騒ぎを大きくしようとしたのか、静めようとしたのか、会場責任者が照明をいきなり消したのである。
これにより、後の2試合が延期となってしまった。韓国の有力二紙はこの騒ぎを社説に取り上げ、「韓国スポーツは惨めなKO負けを喫した。オリンピック主催国の体面は地に落ちた」(朝鮮日報)、「メダルより重要なものを失う」(韓国日報)と論評した。