ライセンス生産とは、製品を開発・製造している企業が持つ知的財産権を、別の企業がライセンス契約を結ぶことで、同じ仕様の製品を生産する方式です。ここでの知的財産権とは、「製造に必要な技術・ノウハウ」や「ブランド・商標」のことで、使用許可を得るためには「ライセンス料・ロイヤリティ」や「技術・ブランドの使用料」を支払う必要があります。
ライセンス生産のメリット
ライセンス契約においては、一般的に許可を与える側を「ライセンサー」、与えられる側を「ライセンシー」と呼びます。ライセンス生産のメリットは、ライセンサーとライセンシーで異なるため、それぞれの立場から紹介します。
ライセンサー側のメリット
ライセンサーは、自ら生産せずに許可料を収益として得られるため、工場などの設備費や人件費などのコストがかかりません。また、アパレルや食品・飲料品などの消費者向け製品は特に、海外企業へライセンスを与えることで、自社ブランドを効果的に拡散する効果も期待できます。
ライセンシー側のメリット
ライセンシーは、他企業の製品を生産する過程で、ライセンサー側の技術やノウハウの獲得が見込めます。
ライセンス契約における注意点
ライセンス契約は、知的財産権の利用許可に関係するので、両者が契約内容を正確に取り決めておかなければ、法的なトラブルが発生しかねません。主に注意すべき点は以下の通りです。
- ライセンス対象の特定
- ライセンス利用可能範囲の特定
- 双方が納得のいくライセンス料の規定
- 侵害排除義務(※)の明確化
契約書に上記に関する要項について明記しておくことで、紛争を予防できます。
【航空機】米ボーイングと三菱重工(F15-J戦闘機)
ライセンス生産の例として有名なのが、現在も日本の航空自衛隊が主力戦闘機として運用する「F-15J戦闘機」です。元機体は、米ボーイング社が制空戦闘機「F-15(現在はF-15Cイーグル)」として製造しています。
F-15Jを日本に導入した当時は、完成品輸入やノックダウン方式によって生産されていましたが、現在は三菱重工がライセンスを取得し、国産化に成功しています。