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(フットボールチャンネル)
●10位:ヨルダン代表
FIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選が9月から始まり、アジア各国の代表がW杯の切符をつかみ取るためしのぎを削っている。近年はアジアの選手も評価されるようになり、市場価値も全体的に増加傾向にある。今回は、アジアの代表チームの市場価値をランキング形式で紹介する。(成績は『transfermarkt』参照。※メンバーは11月シリーズ発表時点のもの)
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最新FIFAランキング:64位
総市場価値:1620万ユーロ(約25億9200万円)
最高額選手:ムーサ・アル=ターマリ(800万ユーロ/約12億8000万円)
10位には、今年初旬に行われたアジアカップで準優勝と躍進を遂げたヨルダン代表がランクインした。その総市場価値は1620万ユーロ(約25億9200万円)となっている。
ヨルダン代表はアジアカップ後に監督交代を決断し、モロッコ人指揮官ジャマル・セラミを招聘。初のワールドカップ出場を懸けた最終予選で、グループBの2位につけるなど順調に勝ち点を伸ばしている。
この成長著しいチームで背番号10を背負うのがFWムーサ・アル=ターマリ(モンペリエ/フランス)だ。リーグ・アンでも存在感を示す左利きの右WGの市場価値は800万ユーロ(約12億8000万円)にも及び、1人でチームのおよそ半分を占めている。
市場価値のバランスだけ見ると彼一人に依存していると思われるかもしれないが、他にも実力者は多数いる。中でもアジアカップで活躍したことが記憶に新しいFWヤザン・アル・ナイマト(アル・アラブ/カタール)は2024年の1年間で16試合10得点9アシストと多くのゴールに絡んでおり、市場価値も180万ユーロ(約2.9億円)と1年間で2倍以上に上昇中だ。
この2人を中心とした攻撃陣の破壊力はアジアでも上位レベルで、最終予選で敗れたのはアル=ターマリが不在だった韓国代表戦のみ。この調子で相手に負けることなく順調に勝ち点を積み重ねることができれば、初のワールドカップ出場の可能性が見えてくる。
●9位:カタール代表
最新FIFAランキング:46位
総市場価値:2018万ユーロ(約32億2880万円)
最高額選手:アクラム・アフィーフ(600万ユーロ/約9億6000万円)
9位には、今年初旬に行われたアジアカップで2連覇を達成したカタール代表がランクインした。その総市場価値は2018万ユーロ(約32億2880万円)となっている。
国内リーグの給与が高額なこともあって欧州リーグに所属する選手はいないが、その実力の高さはアジアカップ2連覇という事実が物語っている。中でもアジアカップで8得点3アシストを記録し、MVPと得点王に輝いたFWアクラム・アフィーフ(アル・サッド)はアジアでも屈指のタレントで、その市場価値は600万ユーロ(約9億6000万円)にも及ぶ。
彼の次に高い市場価値を叩き出したのが、カタール代表の最多得点記録を更新し続けるFWアルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)だ。市場価値は300万ユーロ(約4億8000万円)と世界基準では高くないが、実力的にはアジアレベルで敵なし。現在、最終予選でも4試合連続ゴールと得点を量産しており、2大会連続となるワールドカップ出場に向けてエースらしい活躍を披露している。
大台の100万ユーロ(約1.6億円)以上の市場価値を記録した選手は彼ら2人しかいなかったが、抜群の身体能力を誇るGKマシャアル・バルシャム(アル・サッド)や昨年11月にブラジルから帰化したルーカス・メンデス(アル・ワクラ)ら実力者は多数いる。彼らが持つ実際の力は2018万ユーロ(約32億2880万円)以上のものがあるだろう。
●8位:インドネシア代表
最新FIFAランキング:130位
総市場価値:2143万ユーロ(約34億2880万円)
最高額選手:ケビン・ダイクス(400万ユーロ/約6.4億円)
8位には、チーム全体の市場価値が急上昇中のインドネシア代表がランクインした。その総市場価値は2143万ユーロ(約34億2880万円)となっている。
彼らの市場価値が急上昇しているのは、インドネシアをルーツとするオランダ出身の選手が帰化していることが影響している。かつてインドネシアやマレーシアなどの一帯はオランダ領東インドと呼ばれ、1949年までオランダの植民地だった。
現在インドネシア国籍の選手の中で最も市場価値が高いのは、1000万ユーロ(約16億円)のミーズ・ヒルハース(トゥウェンテ/オランダ)である。10月に代表デビューを飾ったばかりの同選手だが、今回の代表ウィークに向けては選外となった。
最高額の選手が不在の中で、11月の代表メンバーで最も市場価値が高かったのが初招集のケビン・ダイクス(コペンハーゲン/デンマーク)だ。日本代表との試合でインドネシア代表デビューを飾った28歳DFの市場価値は400万ユーロ(約6.4億円)を記録している。
彼の他にもセリエAのヴェネツィアでプレーするジェイ・イツェス(200万ユーロ/約3.2億円)やミランでプレーするオランダ代表MFタイアニ・ラインデルスの弟であるエリアノ・ラインデルス(55万ユーロ/約8800万円)ら多数の帰化選手がいる。
今年初旬に行われたアジアカップのメンバーと比較をしても、帰化選手は毎月のように増え続けており、今後はさらに市場価値ランキングで上位にランクインする可能性があるだろう。
●7位:サウジアラビア代表
最新FIFAランキング:59位
総市場価値:2650万ユーロ(約42億4000万円)
最高額選手:フィラース・アル=ブライカーン(600万ユーロ/約9億6000万円)
7位には、カタールワールドカップでチームを指揮したエルヴェ・ルナールを再招聘したサウジアラビア代表がランクインした。その総市場価値は2650万ユーロ(約42億4000万円)となっている。
近年のサウジアラビア代表の苦戦は国内リーグの情勢が影響しているだろう。クリスティアーノ・ロナウドやカリム・ベンゼマら多数のスター選手が国内リーグに到来したことで、本来は主力として計算したかった代表クラスの選手の出場機会が減ってしまったのだ。
サウジアラビア代表で最も市場価値が高い600万ユーロ(約9億6000万円)を記録しているFWフィラース・アル=ブライカーン(アル・アハリ)もその一人だ。
彼の本職はストライカーだが、今夏にイングランド代表FWアイヴァン・トニーが加入したことで、サイドにポジションを追いやられており、現在国内リーグで9試合1得点1アシストと結果を残せていない。この調子が続くようであれば市場価値がダウンする可能性もあるだろう。
彼の次に高額な500万ユーロ(約8億円)を記録したDFサウド・アブドゥルハミドは、今夏にローマへ移籍して話題となった。依然として代表でのパフォーマンスは良いが、所属クラブではリーグ戦での出場機会がなく、カップ戦での出場機会も限定的だ。こちらも市場価値が下がる可能性もある。
11月の代表ウィークに向けてはエースで主将のサレム・アル・ドサリ(アル・ヒラル)が怪我で招集外となるなど、ネガティブな話題が尽きない。出場枠が増えたことでワールドカップ進出の可能性は十分にあるが、順位を争うチームに勝ち点を譲ってしまうことがあれば、出場権を逃してしまう最悪の事態に陥ってしまうかもしれない。
●6位:オーストラリア代表
最新FIFAランキング:24位
総市場価値:3755万ユーロ(約60億800万円)
最高額選手:ハリー・サウター(700万ユーロ/約11.2億円)
6位には、9月にトニー・ポポビッチ監督を招聘したオーストラリア代表がランクインした。その総市場価値は3755万ユーロ(約60億800万円)となっている。
オーストラリア代表は2022年に行われたカタールワールドカップでベスト16、2024年初旬に行われたアジアカップでベスト8入りを果たすなど、国際大会での成績こそ悪くはないが、戦力そのものは2000年代や2010年代と比較をするとダウンしている。
それを象徴するのがプレミアリーグで主力としてプレーする選手の少なさだ。かつてはティム・ケイヒルやマーク・シュウォーツァー、ハリー・キューウェルらが同じ英語圏のリーグで活躍していたが、現在の代表メンバーで主力として活躍できているのはキャメロン・バージェス(イプスウィッチ・タウン/イングランド)しかいない。
現代表で最も市場価値の高いハリー・サウター(シェフィールド・ユナイテッド/イングランド)もプレミアリーグでは主力に定着することができなかった。評価を高めたカタールワールドカップ直後と比較をすると、半分以下の700万ユーロ(約11.2億円)までダウンをしている。
彼に次ぐのが、ライリー・マッグリー(ミドルズブラ/イングランド)と長く正GKを務めたGKマシュー・ライアン(ローマ/イタリア)の350万ユーロ(約5.6億円)だ。後者はプレミアリーグでも活躍した実績こそあるが、現在の代表ではジョー・ガウチ(アストン・ヴィラ/イングランド)にポジションを奪われてしまっており、全体的にタレント不足が否めない。
こうした状況であっても9月に就任したポポビッチ新監督の下で結束が高まっている。初陣の中国代表戦を勝利で飾ると、絶好調の日本代表相手に劣勢ながらドローに持ち込み、サウジアラビア代表戦でも負けなかった。
現在はグループBの2位と高位置に付けており、順当に勝ち点を積み重ねることができれば6大会連続でのワールドカップ出場を果たすことができるだろう。
●5位:ウズベキスタン代表
最新FIFAランキング:58位
総市場価値:3770万ユーロ(約60億3200万円)
最高額選手:アボスベク・ファイズラエフ(600万ユーロ/約9億6000万円)
5位には、若手選手を中心に力をつけているウズベキスタン代表がランクインした。その総市場価値は3770万ユーロ(約60億3200万円)となっている。
ウズベキスタン代表は依然として、主将で代表の最多得点記録を保持するエルドル・ショムロドフ(ローマ/イタリア)がチームの中心だ。現在も500万ユーロ(約8億円)の市場価値があるが、彼よりも高額な(600万ユーロ/約9億6000万円)を叩き出したのが、21歳のアボスベク・ファイズラエフ(CSKAモスクワ/ロシア)である。
所属クラブでもウズベキスタン代表でも中心選手としてプレーしているファイズラエフは「ウズベキスタンの至宝」と期待されており、今後の活躍やステップアップ次第ではさらに価値が伸びる可能性がある。
彼と並んで期待されている若手選手が、RCランス(フランス)でレギュラーとしてプレーするDFアブドゥコディル・フサノフだ。現在20歳ながらリーグ・アンで主軸を担っており、こちらも現在の500万ユーロ(約8億円)から近い将来にも大幅なアップが期待される。
今夏に行われたパリ・オリンピックに出場したメンバーの大半がA代表での経験があったことからもわかるように若手選手の突き上げが激しく、上記で紹介した2人以外にも伸びしろ抜群の選手が多数いる。最終予選でもグループAの2位と高順位につけており、初のワールドカップ出場に向けて「勝利」と「若手の強化」がバランス良くできているのではないだろうか。
●4位:アラブ首長国連邦(UAE)代表
最新FIFAランキング:68位
総市場価値:3995万ユーロ(約63億9200万円)
最高額選手:ファビオ・リマ(700万ユーロ/約11.2億円)
4位には、前回大会で韓国代表をワールドカップ出場に導いたパウロ・ベント監督が率いるアラブ首長国連邦(UAE)代表がランクインした。その総市場価値は3995万ユーロ(約63億9200万円)となっている。
今年行われた14試合で複数失点はわずか1回と堅守が特長で、このことからも予想できるように守備陣に市場価値が高い選手が多い。大台となる100万ユーロ(約1億6000万円)以上の市場価値を記録した守備的な選手は今回の招集メンバーだけで9人もいる。
粒ぞろいなDF陣に加えて、攻撃陣にはブラジルから帰化したファビオ・リマ(アル・ワスル)が健在だ。現在31歳とベテランと呼ばれる年齢に差し掛かっているが、市場価値は代表の中で最も高額な700万ユーロ(約11.2億円)と衰えることを知らない。今夏に最高額を更新したばかりだ。
彼の後を追うように今年10月にはブルーノ(アル・ジャジーラ)がブラジルから帰化。現在23歳のFWは国内リーグで得点を重ねており、近い将来にもUAE代表のエース格になることが期待されている。
活躍しているのは、彼らのような帰化選手だけでなく、UAE出身の若手の選手の台頭も著しい。中でも元UAE代表DFを父に持つFWハレブ・スハイル(シャバーブ・アル・アハリ)は、21歳にして所属クラブと代表のどちらでも主軸を担っている。直近のキルギス戦でも2ゴールを決めて勝利の立役者となっており、市場価値も250万ユーロ(約4億円)とチームトップクラスだ。
最終予選ではイラン代表とウズベキスタン代表との同組で現在3位とやや遅れを取っているが、1990年大会以来の出場の可能性も十分にあるだろう。それだけの戦力は揃っている。
●3位:イラン代表
最新FIFAランキング:19位
総市場価値:4910万ユーロ(約78億5600万円)
最高額選手:メフディ・タレミ(1000万ユーロ/約16億円)
3位には、今年初旬に行われたアジアカップで日本代表に勝利したイラン代表がランクインした。その総市場価値は4910万ユーロ(約78億5600万円)となっている。
イラン代表の最大の特長は豪華な攻撃陣だろう。メフディ・タレミ(インテル/イタリア)、サルダル・アズムン(シャバーブ・アル・アハリ/UAE)、アリレザ・ジャハンバフシュ(ヘーレンフェーン/オランダ)と、3人の欧州リーグでの得点王経験者がいる。
その中でもトップの市場価値となったのが、今夏にポルト(ポルトガル)からインテルに移籍したタレミである。2000万ユーロ(約32億円)と評価された全盛期と比較すると、半分の1000万ユーロ(約16億円)まで価値を下げたが、その実力はインテルでも貴重なピースとなっていることからもわかるように健在だ。
彼に次ぐのが、昨季ローマでプレーしていたアズムンで、こちらも全盛期と比較をすると2500万ユーロ(約40億円)から800万ユーロ(約12.8億円)と大幅ダウン。ただ、昨季までの数シーズンと違って、現在所属するシャバーブ・アル・アハリではチームのエースとしてプレーできており、今季開幕から公式戦13試合で11ゴールと得点を量産中だ。
この2人を中心に強力な攻撃陣が、イラン代表のチーム内での市場価値ランキングでは上位に名を連ねている。一方で中盤と最終ラインの選手の市場価値は軒並み低い。その理由の一つがチーム全体のベテラン化で、29人の招集メンバーのうち30歳以上が10人、28歳以上は半分以上の17人にも及ぶ。
ベテランになればなるほど市場価値が下がる傾向にあるため、この状況が続くようであれば、近い将来にも現在の3位からのダウンの可能性も出てくるだろう。
●2位:韓国代表
最新FIFAランキング:22位
総市場価値:1億5790万ユーロ(約252億6400万円)
最高額選手:ソン・フンミン、キム・ミンジェ(4500万ユーロ/約72億円)
2位には、7月に2度目の代表監督就任となったホン・ミョンボが率いる韓国代表がランクインした。その総市場価値は1億5790万ユーロ(約252億6400万円)となっている。
このランキングで継続的に上位に名を連ねることができているのは、世界的な選手が何人か招集されているからだ。4500万ユーロ(約72億円)の市場価値を誇るソン・フンミン(トッテナム/イングランド)とキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)、2500万ユーロ(約40億円)のイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン/フランス)の3名はアジアでは別格の存在で、個人能力で局面を解決することができるクオリティを持ち合わせている。
今夏にフェイエノールトへ(オランダ)と移籍したファン・インボムも1000万ユーロ(約16億円)の市場価値を叩き出すなど、彼ら以外にも注目のタレントがいるが、1位になることができなかったのは選手層の薄さだろう。
1000万ユーロ(約16億円)以上の選手は、怪我のために招集外のファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン/イングランド)を含めても5名のみで、今回の代表メンバーのうち市場価値が100万ユーロ(約1億6000万円)に満たない選手が10人もいる。
これはチーム内における実力差がはっきりと分かれていることを意味しており、主力選手が怪我などで出場できなかった際の戦力ダウンは免れないだろう。
韓国代表ほどのチームであればワールドカップ本大会でどれだけの成績が残せるかが勝負であり、アジアの中ではトップクラスの実力があるチームであることは間違いないが、本大会を見据えた際にはやや不安な面もある。
●1位:日本代表
最新FIFAランキング:15位
総市場価値:2億8933万ユーロ(約462億9280万円)
最高額選手:久保建英(5000万ユーロ/約80億円)
1位には、FIFAランキングでもアジア1位の15位に名を連ねる日本代表がランクインした。その総市場価値は2億8933万ユーロ(約462億9280万円)となっている。
現在の日本代表の最大の強みは選手層の厚さだろう。11月の代表ウィークに向けては守備の要である冨安健洋(アーセナル/イングランド)とエースの上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が怪我のために選外となったが、それでも市場価値ランキングはアジア内ではダントツのトップであり、代わりに出場した選手たちが問題なくその穴を埋めることができている。
11月のインドネシア代表戦では、日本代表の中で最も市場価値が高い久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)に出場機会が訪れることなく4-0の完勝を収めた。何人かの主軸がいない中でもアジアレベルでは敵なしで、最終予選ではグループBの首位を独走している。
久保に続くのが4500万ユーロ(約72億円)と評価された三笘薫(ブライトン/イングランド)で、ASモナコの南野拓実(2000万ユーロ/約32億円)、クリスタル・パレスの鎌田大地、フライブルクの堂安律(以上1800万ユーロ/約28.8億円)と、アジアの中では高額な選手たちが数多く招集されている。
今回のランキングで4位以下にランクインした代表チームの選手に1000万ユーロ(約16億円)の市場価値を記録した選手は一人もいなかったが、日本代表は現メンバーだけで13人もいる。これだけ総合的に市場価値が高騰している要因は、選手が価値の上がりやすい欧州リーグへ続々と移籍しているからだろう。
ただ、気を引き締めなければいけないのは、市場価値はあくまでも第三者が考えた指標の一つであり、チームの強さを表すわけではない。実際に今年初旬に行われたアジアカップではベスト8で敗退しており、森保一体制でのタイトルは2022年のE-1サッカー選手権のみ。目標に掲げたワールドカップ優勝に向けては、まだまだ多くの改善の余地がある。