韓国、為替規制緩和へ ウォン安受け流動性を改善
2024年12月20日午後 1:53ソウル 20日 ロイター] - 韓国の金融当局は20日、韓国ウォンが15年ぶり安値となる中、外国為替市場の流動性を改善するため規制を緩和すると発表した。企画財政省と中央銀行は共同声明を発表し、「厳格な規制は外国為替管理の効率性を抑制している。最近の出来事で外国為替の流動性状況が悪化していることを考慮する必要がある」と説明した。韓国ウォンは19日、15年ぶりの安値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重な姿勢を示したことや、国内の政治情勢を巡る不透明感がセンチメントを圧迫した。外国為替先物取引の上限は、地方銀行が保有資本の75%、外国銀行のソウル支店は375%に引き上げられる。現在はそれぞれ50%、250%となっている。また、設備や不動産、土地購入などの投資に使用する場合、企業が外貨で融資を受け、その資金をウォンに交換することを認める措置も講じる。企画財政省は、今回の措置を迅速に実施し、その効果を検証した上で追加の措置を検討するとしている。
財政省当局者はロイターに電話で「対外債務の規制から、海外資金の流入加速へと、為替政策をパラダイムシフトさせるものだ」とした。1997─98年アジア金融危機と2007─08年世界金融危機時に資本逃避に悩んだ韓国は、海外への投資を奨励する一方で、外貨での借り入れを厳しく制限。14年に純債権国に転じた。9月末現在、韓国が海外に保有する純金融資産は9778億ドルで過去最高となった。当局者は「対外債務や信用格付けにマイナスの影響を与えない限り、民間部門からの資本流入に対する規制を緩和し続ける」と語った。iMセキュリティーズのエコノミスト、パク・サンヒョン氏は「外国為替の流動性を改善することによって、ウォンの下落ペースを抑制しようとしていることは明らか」と指摘。
「しかし、米国の政策や中国リスクを含む好ましくない外部環境は、ウォンだけでなく、全ての新興国通貨への圧力となっており、効果には限界があるだろう」としている。