25年は主力産業不振か、韓国銀が見通し
2025年2月21日
韓国銀行(中央銀行)は19日発表した報告書で、2025年は半導体や自動車、鉄鋼といった国内の主力産業が苦戦すると見通した。
とりわけ米国が自動車や半導体、医薬品などの関税引き上げを本格化した場合、韓国の輸出は大きな打撃を受けることになる。中でも自動車は、25%の関税導入により輸出額が65億米ドル(約9,780億円)減少するとの見方もある。
韓国銀行の「主力産業モニタリング報告書」によると、主力8品目(半導体、自動車、石油化学、鉄鋼、ディスプレー、2次電池、造船、携帯電話)のうち、今年は造船と携帯電話を除く6品目が苦戦する見込みだ。
最大の輸出品目である半導体は、旧世代の「レガシー半導体」の需要不振や好調だった前年の反動などにより、輸出の増加幅が鈍化するとみられる。中国製品の低価格攻勢によるメモリー価格の下落も懸念材料に挙げられる。
自動車は、個別消費税の一時的な引き下げ措置などにより内需は緩やかに回復する見通しだ。一方で、欧州での販売不振や米国での現地生産拡大などで輸出は減少する見込み。
トランプ米大統領はこのほど、自動車に25%程度の関税を課す方針を示した。韓国政府系のIBK企業銀行・経済研究所によると、25%の関税導入により自動車の輸出額は18.59%(64億米ドル)減少するとみられる。
このほか、世界的な製造業の景気改善の遅れや供給過剰などにより、石油化学は最悪の1年となりそうだ。韓国銀行は「国内主要企業の業績改善は簡単ではない」と見込む。鉄鋼は建設景気の冷え込みや中国での景気回復の遅れ、2次電池は電気自動車(EV)需要の低迷などにより見通しは暗い。
造船は成長予想
好調が予想されるのは造船で、米国が商船だけでなく軍艦の建造や修理を同盟国の企業に任せる方針を示していることから、国内各社も恩恵を受けるとみられる。
韓国銀行は、トランプ政権の化石燃料中心のエネルギー政策、海軍力拡充、中国の造船業けん制などが国内の造船業界に肯定的に働くと見込む。
携帯電話はサムスン電子の新型旗艦スマートフォン「ギャラクシーS25シリーズ」の発売などが、輸出を押し上げる見通しだ。