業界未経験、目立った欠勤…娘の元夫を役員待遇で不正就職 文在寅元韓国大統領を在宅起訴「タイ移住支援の特別待遇」

韓国の国旗
【ソウル山口卓】韓国南西部の全州地検は24日、文在寅(ムンジェイン)元大統領(72)を特定犯罪加重処罰法上の収賄罪で在宅起訴した。娘の元夫を政界関係者が経営する航空会社に不正に就職させ、給与などを受け取らせたとされる。6月3日の大統領選を控え、文氏の最大野党「共に民主党」は、「検察による政治的弾圧だ」と反発している。
【写真】大統領選への挑戦を表明した野党「共に民主党」の候補の訪問を受けた文在寅元大統領
地検によると、文氏が大統領在任中に、当時与党だった共に民主党の李相稷(イサンジク)元国会議員(62)が経営するタイの航空会社が、娘の元夫を役員待遇で不正に採用した。2018年8月~20年4月ごろまでに、元夫に給与や住居費計約2億1700万ウォン(約2150万円)を支払った。地検はこれを文氏への賄賂と見なした。 李氏は、18年3月に政府系公団の理事長に就任しており、地検は親族を採用する見返りの可能性があるとみている。李氏も贈賄と背任の罪で在宅起訴された。聯合ニュースによると、文氏は元夫が雇われた後、娘への仕送りを中断し、地検は実際の金銭的な利益も得たと判断した。 地検によると、元夫は航空業界での経験はなく、メールの整理など補助的な業務にしか携わっていなかった上、欠勤も目立っていたという。地検は航空会社側も採用の必要性はなかったと指摘し、「(文氏の娘夫婦の)タイ移住を支援するための特別待遇だった」としている。 一方で地検は、娘と元夫を収賄罪の共犯としたが、いずれも起訴猶予とした。 21年に市民団体の刑事告発により捜査を開始。地検は2月以降、文氏の出頭を要請してきたが、文氏は応じていなかった。