2009.03.18号
一昨年前に私が書いた韓国の茶記事に対して誤解しているような文章を偶然に
見つけました。読者の方は日本の緑茶は日本独自のもので、韓国にはお茶文化
は存在しないということを主張していました。そこで、韓国の緑茶の歴史をも
う一度整理してみたいと思いました。
1.韓国の文献による「お茶の歴史」について
朝鮮時代のお茶に関する記録は、沢山ありますが、朝鮮半島で最初に茶の栽培
について記録されたのは、『三国史記』の「新羅本紀」が挙げられます(828年)。
また、朝鮮時代に入ってからの文献によりますと、朝鮮前期の文臣である徐居
正が詞を集めて編纂した『東文選』にお茶畑の話が出てきます。つまり、朝鮮
半島では8世紀前後からすでにお茶(緑茶)を栽培し、楽しんだということが証
明されるわけです。
栽培しても楽しんだことになりません。
3.朝鮮半島の気候
「それと朝鮮半島には元々緑茶は生育しておらず、中国から持込んだ茶葉の生
育に適した気候でありません。」と読者の方は指摘していますが、確かに北の
方の地域は、平均気温が南地方よりも3〜5度は差があります。例えば、キムチ
の漬け方も暖かい南地方なら、保存性を向上させるために唐辛子やお塩をたっ
ぷり入れて塩辛く漬けます。一方、寒い北の地方では、平均気温が低いために
水キムチのように薄味で唐辛子も少ししか入れません。このように地域の平均
気温差は、その地域の独特な食文化に影響を与えます。
お茶の話に戻りますが、朝鮮半島の中でも地域によってはお茶の栽培に適した
地域があります。お茶畑に関する文献によりますと、中国の唐時代に朝鮮半島
に持ってきた茶木の芽を栽培に一番適した気候である南にある「智異山」に植
えたという記録があります。
栽培しても楽しんだことになりません。
4.朝鮮半島からお茶が衰退した「朝鮮時代」
確かに現代の韓国ではお茶を飲む習慣はあまりなく、麦茶やトウモロコシ等の
お茶を飲むようになっているので韓国には茶の文化がないように誤解されがち
です。では、昔の茶を飲む習慣が何故なくなったのか歴史を見てみましょう。
朝鮮時代の前の高麗時代には、仏教が国の宗教となり、お茶文化も盛んでした。
その後、李王朝が高麗を裏切って「朝鮮」を建国したのです。しかし、国とし
ての正統性がなかったために、国に対する忠誠心や礼儀を重んじる儒教を国の
宗教として定める一方、仏教を弾圧したのです。これを「抑佛崇儒」と言いま
す。この仏教の弾圧とともにお茶文化も一緒に姿を消したのです。その代わり
ものとして、一般民は、「干した生姜の粉と陳皮(蜜柑の皮を干したもの)を
砕いたのを煎じたもの」のようなお茶がポピュラーとなったのです。
儒教は、お茶を飲む中国の思想です。
5.日本でよく知られている「井戸茶碗(いどちゃわん)」は朝鮮半島から伝わ
れたもの。以下の文章は、日本にある日本人によるお茶に関する情報を発信す
るサイトから引用したものです。朝鮮半島にお茶文化が存在したことを裏付け
るよい例です。
茶碗は、お茶を飲む道具ですが、お茶の葉の茶を飲んだ証明にはなりません。
このように、中国からお茶が朝鮮半島に伝われて栽培されたこと、お茶の文化
が存在したことをご理解いただけると思います。私は、日本語を学びにつれ、
日本食にも興味を持つようになって和食調理師資格も取得しました。日本語は
韓国とよく似ておりましてほぼ同じ発音となる単語が少なくありません。しか
も、文法もほぼ同じです。というのは、両国は同じ文化圏にあるからこそ、自
然環境を始め、言葉、食文化など等よく似ているのではないでしょうか。
食文化は似てません(-.-)
参考サイト:
http://kin.naver.com/detail/detail.php?d1id=11&dir_id=110101&eid=
1rTADeruAjHYhy1qUoJuRoOc0Y6aMx2A&qb=s+zC9yC/qrvn&enc=euc-kr&pid=
fkYBFwoi5T8sssFkfD8sss--250165&sid=SbvjnnLGu0kAAHXRGjA
李美花
筆者略歴
韓国出身。
長安大学日本語科卒業
ソ¥ウル首都料理専門学院で和食と韓国料理の調理師資格取得。
草堂大学調理科学科にて外食経営を学び、卒業。
2004年4月に日本に留学し、立教大学ビジネスデザイン研究科(MBAコース)
入学。
2006年3月同校卒業。経営学修士。
2006年4月立教大学経営学研究科博士課程後期入学、
米日韓におけるフランチャイズ・システムをテーマに博士号取得を目指して
いる。
その他、日本では「飲食店経営」執筆した。韓国では「外食経営」等に執筆し
現在は韓国フランチャイズ雑誌Business & Franchiseに日本のフランチャイズ
企業動向を執筆中。
伝統とは、現在に受け継がれている物です。
過去に存在した可能¥性では、伝統ではありません。
http://www.food104.com/bn-usa/2009/20090318.html