トランプ氏、イランとの合意「急がず」 封鎖継続 60日で最終合意目指す
2026年5月25日午前 1:51
[ワシントン/イスラマバード 24日 ロイター]
トランプ米大統領は24日、イランとの合意を急がないよう担当者に指示したと明らかにした。前日に双方が早期の合意に期待を示していたが、これに水を差す形となった。ホルムズ海峡での米国によるイラン船舶への封鎖措置は「合意が成立し、認証され、署名されるまで完全な形で維持される」とSNSのトゥルース・ソーシャルに投稿した。交渉は前進しておりイランとの関係はより専門的で生産的なものになったと指摘。一方で「双方とも時間をかけて正しく進める必要がある。間違いは許されない」と述べた。イラン政府から即時の反応はなかった。ただ、イランの革命防衛隊に近いタスニム通信は、資産の凍結解除を求めるイラン側の要求など、合意の一部を米国が依然として妨げていると伝えた。トランプ氏は前日、イランとの和平合意に関する覚書について「大部分の交渉」がまとまり、「合意の最終的な部分と詳細について現在協議しており、間もなく発表する」としていた。
双方はイランの核開発計画、イスラエルと親イラン武装組織ヒズボラのレバノンでの戦闘、制裁解除や外国銀行に凍結されている数百億ドル規模の原油収入の返還を巡るイランの要求など、複数の難題で依然として隔たりがある。<詳細の詰め>トランプ政権高官は記者団に対し、合意は24日には署名されないとの見通しを示し、イランの体制が十分なペースで動いていないと指摘した。一方で、交渉中の内容について最新の概要を説明した。同高官によると、イランは米国の海上封鎖解除と引き換えに、ホルムズ海峡を開放し、高濃縮ウランを処分することに「原則として」合意したという。同高官は、イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師が合意の大枠を承認したと米国は理解していると述べた。イラン側からの即時の確認や、「原則」合意の意味についての詳細な説明はなかった。同高官は、米政府はまず海峡の再開と海上封鎖の解除を想定しているとし、核関連措置の詳細を巡る交渉にはさらに時間がかかるとした。
イランが備蓄する濃縮ウランの処分に同意していないとの見方には反論し、「問題はその方法だ」と語った。別の政権高官は24日、提案された枠組みでは交渉担当者に最終合意に達するまで60日間の期限が設けられると述べた。イランの関係筋はロイターに対し、将来の段階で高濃縮ウラン備蓄問題について、国連の核監視機関の監督下で希釈することを含め「実行可能な方法」が見いだせる可能性があると述べている。原油先物は25日アジア時間の取引で2週間ぶりの安値を付けた。北海ブレント先物は4%超下落し、5月上旬以降初めて日中取引で100ドルを割り込んだ。米WTI先物も4%超下落した。<米国内から批判も>トランプ氏は、戦争による米エネルギー価格への影響で支持率が打撃を受けており、議会では大統領の戦争権限を抑制する動きにも直面している。週末に合意の可能性のある内容が明らかになる中、ポンペオ元国務長官や民主党議員らは、オバマ元大統領の下で交渉された2015年のイラン核合意を超える内容はほとんどないと批判した。