【from Editor】拉致問題に命かけよ
2010.6.22 11:17
鳩山由紀夫前首相は「国民が聞く耳をもたない」と言って首相の座を降りられた。次回の総選挙には出ず、政界から引退する意向だという。自身の力のなさを痛感されてのことだろうから、止めはしない。
しかし、少し気になることがある。お辞めになった後、いったいどうするのか。恵まれた環境の下でノウノウとお暮らしになるのだろうか。もしも、そのおつもりならば、その前にひとつだけお願いがある。それは北朝鮮に拉致されて、いまだに帰国を果たし得ないでいる多くの方々の救済に尽力していただきたい、ということだ。
鳩山氏は政権の座につかれたとき、拉致問題にも真剣に取り組むとおっしゃったと記憶している。だが、在任8カ月余の間、拉致問題に関して何かおやりになったのだろうか。いくら記憶を呼び起こしても何も思いだせない。
そこで、北朝鮮に拉致された人々を体を張って救いだしてほしいと願うのである。簡単にできることではないことは分かっている。ひとりでとはいわない。土井たか子さんと2人でどうだろう。
土井さんは北朝鮮の朝鮮労働党と友党(これって驚きですよ)であった日本社会党のかつての委員長であり、元衆院議長でもある。しかも神戸在住の拉致被害者、有本恵子さんの両親が、土井さんの選挙区民ということで、助けを求めに行ったときに、けんもほろろの扱いをしたという。
やり方は簡単。まずは2人で平壌に行く。そして、しかるべき場所に座り込み、拉致被害者を日本に返さない限り、一歩もここを動かない、と叫び続けるのである。何しろ、日本の前首相と元衆院議長である。北朝鮮も逮捕して収容所にほうり込むわけにもいかないはずだ。
「政治生命をかける」が口癖であった鳩山さん、それこそ「生命」をかける絶好の場ではないだろうか。人権派の土井さんもいやとは言うまい。
拉致被害者の家族会は先般、6年ぶりにデモを行った。ここ数年、事態がまったく動いていないことへのいらだちからである。家族会のメンバーはどんどん高齢になる。
鳩山さん、残余の人生をノウノウと隠居暮らしをしてはいけない。普天間問題では国民からぼろくそに言われたが、ここは名誉を回復する最後のチャンスである。そして何よりも、少しは人の役に立ってはどうか。(編集委員 大野敏明)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100622/plc1006221117007-n1.htm