中国人客「弾丸」買い物ツアー
「黄金ルート」できた
富士山5合目の土産点で品定めをする中国人観光客。店員は中国語で声をかけたり、中国語で「東京、空港にはありません」と書いた張り紙を出して売り込みをはかっている
中国人の観光ビザの発給要件が緩和されてから、1日で1か月が経過した。
10月1~7日の7連休となる国慶節などで中国人観光客の一段の増加が期待できそうだ。一方、旅費を抑えて駆け足で各地を巡るため、日本の本当の良さが伝わらない懸念もある。
人気が高いのは、成田空港で入国し、バスで関西に向かい、関西国際空港から出国する約1週間のツアーで、逆ルートもある。観光地が多い関東~関西は、「ゴールデンルート」と呼ばれている。
中国の旅行大手「新華国際旅行社」によると、6日間のツアー料金は、食費込みで約8万円弱だ。東京ディズニーランドや秋葉原、銀座など首都圏の観光スポットの後、箱根や富士山、各地の温泉を経て、関西方面に足を延ばす。
中国人客に対し、高島屋日本橋店は中国語ができる通訳8人を待機させ、東急百貨店は中国人留学生が9日から接客する。以前から中国人の利用があった群馬・草津温泉の草津ナウリゾートホテルは、JR東京駅を結ぶシャトルバスを増発している。
このほか、中国映画のロケが行われた北海道を巡るツアーは、6日間で約13万円だ。ビジネスホテルを運営する東横インは、中国人の家族連れが泊まりやすいように、札幌のビジネスホテルの一つをツイン中心に改装した。中国語の新聞やパンフレットも備え、中国人客が旅行プランを練りやすいように配慮した。
◆ビザ発給5倍◆
外務省によると、7月1~23日の中国人の個人観光ビザの発給件数は、前年同月の5倍を超える5836件に急増。しかし、ビザの申請、発給、ツアー申し込みに数週間がかかるため、中国人観光客の急増は「8月や、10月の国慶節ごろになる」(JTB)とみられる。
また、「炊飯器を4~5個まとめ買いする」(ビックカメラ)、「化粧品を10万円単位で買う」(松屋銀座店)など、「買い物ツアー」の域を出ていない面もある。特に化粧品は、容器の底に記された成分表示が、日本語であることに「価値」があり、売り場で容器を裏返す光景が見られる。
ただ、「安さが先行し、食事や宿泊先の質は高くない」(桜美林大の鈴木勝教授)という。1か所の滞在時間も短く、日本の良さが伝わっていない懸念もある。
ツアーは中国の大手旅行会社が募集し、日本国内の宿などは華僑系の日本の旅行会社が大半を手配している。日本政府は、ツアーの質を高めてリピーターを確保するため、日本の旅行会社が関与できるよう中国側と折衝している。(栗原健、北京 幸内康)
◆中国人の観光ビザ=日本政府が2009年7月、「十分な経済力を有する」富裕層に限って解禁していたビザの発給要件を、今年7月1日から「一定の職業上の地位及び経済力を有する者」に緩和し、中間層まで広げた。取得できる世帯は、従来の約10倍の1600万世帯に増えるとみられる。
(2010年8月2日09時05分 読売新聞) 秋葉の店員が苦笑していたが、中国人の客にデジカメを出したら「これは中国製だからだめだ!信用できない、メイドインジャパンを出せ!」と怒られたらしいw そういえば、台車に炊飯器を山のように積んで歩く店員を何度か見たが、やはり炊飯器は日本製が一番良いらしいね。