コムド (kumdo) とケンドー (kendo) についての多くの質問に対して…]
ソ・ビョンユン(大韓剣道会専務理事/8段)
著者 : ソ・ビョンユン
作成日 : 2002-01-17
「剣道」という名称もそうです。
創始期から大韓剣道会を率いながら、日本・台湾・米国、ヨーロッパなどの剣道家たちと共に主導的に国際剣道連盟を創設した我々の先生方が力を入れて主張したのが、コムド (Kumdo) という用語についてのことでした。 剣道の宗主国はどこか?についての話は、とても難しくて敏感な懸案ですが、重要なことは刀を使う文化は石器時代から今日に至るまで、どの国にも存在したものであり、これをある特定国家の専有物と見なすのは難しいということです。
したがって、「日本のものか?! 韓国のものか?!」という話自体が、今日では取るに足らない話だと言えます。
今日、「サッカー」の宗主国はどこかと尋ねたら、もともと知らなかったり、知っていても「スコットランド」だと知っている人よりも、「ブラジル」だと思う人々のほうが多いでしょう。
バレーボール、ゴルフ、野球、レスリング、卓球などの種目がどの国のものなのかと、熱を上げながら宗主国ばかりを突き詰めていたら、周囲からは当然変に思われるでしょう。
刀の場合、その代表的なものが日本の神社に奉献されている七支刀で、百済王が日本国の君主に権威の象徴として下賜したというのが定説になっています。
ワールドカップを前にして、韓日間の雰囲気造成のために去る年末に、日本王が「先祖のうちの日本の桓武天皇(西暦781-806年在位)の生母が、百済の武寧王の子孫」だという話を表明したことを我々は覚えていますが、当時強大だった百済から武寧王の子孫の女性を送る際に、単身で送ったのか、護衛の武士を同行させて送ったのかを想像してみれば分かるでしょう。
刀と武士が移動すれば、当然剣術も共に移動することになるのです。
そのほかに、百済人が日本王になった多くの記録については、Yahoo 検索で「古代日本天皇は百済人」という項目を参照すれば、剣術の伝来についても容易に想像できるでしょう。
剣術については、このほかにも昨年秋に発行された<大学剣譜>通巻15巻でイ・ホアム先生が記述した「日本武道学会参観記」を読んでみれば、百済の王仁博士と剣術、刀についての話が出てくるので、併せて参考にしてください。
しかし、現代剣道に関する限り、日本でこれを体系化させて競技化させたということを見過ごしてはいけません。 これは十分に認めなければなりません。 ただ、この剣道をさらに発展させ、また理論的な面や競技力の面で日本を凌駕する実力を備えて行くことが、我々のなすべきことだと思います。
それが真の宗主国の地位を取り戻すことだと思います。
剣道の名称は漢字で「剣道」と書き、読みは日本では「ケンドー」と読んで、中国では「チェンタウ」、韓国では「コムド」と読みます。 しかし、同じ内容です。 フェンシングの場合も、フランスでは "Fencing" と言いますが、イタリアでは "Scherma" と言い、どちらも同じ理由です。
このような用語上の問題については、国際剣道連盟の役員たちも同感していることであり、韓国が "Korea Kumdo Association" と呼ぶことについて、創始期から今日に至るまでこれを相互に認めてきているのです。
国際剣道連盟に登録した我々の団体名はそのようになっており、したがって国際機構や関連国家から大韓剣道会に来る全ての公文書や、大韓剣道会から国際剣道連盟をはじめとする全ての加盟国へ発信する全ての公文書でも、当然 "Korea Kumdo Association" となっています。 これをわざわざ我が国でさえもケンドー (Kendo) と言うのが正しいのではないかというのは、まるで我々が何故、蹴球や野球を Soccer や baseball と言わないのかというのと同じであり、また「日本」という国の国名をいう時、何故日本式に「ニッポン」と呼ばず、「イルボン」と呼ぶのかと言うのとも違わないでしょう。
世界的に多くの剣道家たちが韓国剣道に対しては Kumdo と呼んでいるのに、自分の名前を外国式に呼ばないとおかしいというのは若干行き過ぎた発想でないかと思います。
ずっと前に日本のNHK-TVで「歌謡の源流を探して」という番組を視聴したことがありますが、そこで多くの日本の音楽家たちが「歌謡の源流は韓国」であり、韓民族の恨と喜び、そして悲しみがよく現れている。 「韓国の歌謡曲が日本歌謡の源流になった」と話すのを聞きました。
そのとき討論に参加した韓国の著名な大衆音楽家であるキル・オギュン(吉屋潤 : ヨシヤ ジュン / 数年前に他界)氏が、「いや、歌謡の源流は日本だ。 むしろ韓国歌謡が日本歌謡の影響を受けた」と言って主張するのを見たことがあります。 我々が剣道に対してむしろこのような発想を持っているのではないか…と自問してみるべきです。
我が国の剣道は国家の体育競技種目であり、「剣道はその固有名詞なのだから、これを『ケンドー』と言うべきだ。」と主張する方々の真意が何なのか本当に分からなくて、心が痛いだけです。
一部のテコンドー家たちが「世界剣道連盟」を作ったという話については、ここで答える必要はありません。 剣道家ではない人々が何故そういう組織を作ったのかは知りませんが、誰が何の組織を作ろうがそれはこの資本主義社会では自由だからです。
ただ、国際剣道連盟には既に我が国を含んで50ヶ国以上が加盟していて、我々が副会長国として国際剣道連盟で主導的な地位に立っていて、現在オリンピック正式種目化のために中・長期計画の下に大韓剣道会が動いています。
初めは冗談かと思っていたが、奴らはかなり本気らしい。
これほど敬意や礼儀という「文明」を知らない未開人は見たことが無い・・・