GM、「ボルト」を無償修理 販売済み全8000台
発火問題受け
【ニューヨーク=杉本貴司】米ゼネラル・モーターズ(GM)は5日、電池とモーターを使って走行する戦略車「シボレー・ボルト」を無償修理し、安全補強対策を実施すると発表した。ボルトは2010年末に発売。これまで米国で販売した約8000台すべてが対象となるとみられる。

新生GMの戦略車として投入されたシボレー・ボルト」
補強対策としてエンジン周辺部品の強化や専用センサーの設置を実施する。ボルトはプラグインハイブリッド車に近い構造。床面に大型のリチウムイオン電池を搭載しモーターで走行する。電池がカラになると発電専用のエンジンが駆動し、充電しながらモーターを回す独自の技術を採用した。09年に破綻し技術面での出遅れを指摘されていたGMが、再上場の直後に早急な復活劇の象徴として発売した戦略車だ。
ボルトを巡っては11年5月に米高速道路交通安全局(NHTSA)が側面衝突試験を実施。その後放置したところ3週間後に発火を確認した。11月にも電池に傷をつける試験を3回行ったところ、1回で火花が散る現象が確認された。ガソリン車でも燃料が入ったガソリンタンクが傷つけば同様に発火の恐れが高いため、GMは同試験の後も「ボルトは安全な車」とし、衝突事故などの後には電池をカラにする手順を修理店などに周知した上で販売を続けていた。
電池は韓国LG化学が「セル」と呼ぶ基幹部材を供給し、GMがミシガン州の工場で最終組み立てを行ってボルトに搭載している。
GMのマリー・バーラ上級副社長は「ボルトは安全な車だがユーザーの安心のため」今回の対策を実施するとしている。ボルトは11年内に中国と欧州にも輸出する予定だったが発火問題で見合わせていた。12年内に生産能力を4倍近い年6万台に高める計画だった。
GMはボルトに続き13年に電気自動車(EV)を投入する計画で、日本勢と比べ出遅れていたエコカーで巻き返しを期していた。オバマ政権は15年までに米国内でEVを100万台超に普及させる目標を掲げる。ボルトも目玉として開発や量産を後押ししている。
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