世界最大級の豪華客船「海洋のオアシス」デビュー
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091206/amr0912061248001-n1.htm
大きさもチケットも世界最大級の豪華客船が12月5日、米フロリダ州の港から初就航する。
米国のロイヤル・カリビアン・インターナショナルが所有するクルーズ船
「オアシス・オブ・ザ・シーズ」で、全長は361メートルもある。
テーマパークのような施設の数々は「海洋のオアシス」の名に負けない質と規模を誇るという。
華々しくデビューするが、しかし、経済状況を反映して高額チケットが今後もさばけるかどうか、
疑問視する見方もあるという。
シーン1 さながら海上のアミューズメントパーク
オアシス・オブ・ザ・シーズはフィンランドで建造され、
11月13日にフロリダ州フォートローダーデール港に着岸、最終的な整備が行われていた。
正式就航でカリブ海のハイチ北部沿岸、ラバディー・ビーチへ向かう。
ロイター通信によれば、
「オアシス」の総建造費は約14億ドル(1204億円)。
船体の幅は約65メートルでサッカーグラウンドのエンドライン並みの大きさ。
乗客約6300人を収容でき、2000人を超すクルーが乗り込むという。
総重量22万5000トンとタイタニック号の約4倍。
想定外のサイズのため、パナマ運河を航行できない。
AFP通信によれば、カリビアン社は、
世界で2番目に大きいクルーズ船フリーダム・オブ・ザ・シーズを所有するが、
「オアシス」は「フリーダム」よりも4割増しのサイズとなった。
「オアシス」はエンターテインメント性も群を抜く。
劇場や映画館は豪華客船に必須だが、それだけにとどまらない。
1万2000本の草花に彩られた「海を見渡すセントラルパーク」のほか、
ショッピングモールやバスケットコート、ロッククライミング・ウォールまである。
「やみくもに大きければいいと考えているのではありません。
遊びのアイデアがたくさんあり、小さな船では収まらなかった。
ただ座っているだけのクルージングという、
楽しみ方の概念を打ち破ろうとしたら、
大きくなってしまったのです」
ロイター通信は、
涼しい顔をしてそう説明するカリビアン社最高責任者、
リチャード・フェイン氏の言葉を紹介している。
シーン2 予想外「不況の荒波」乗り切れるか
オアシス・オブ・ザ・シーズの豪華設備について、
ロイター通信は「もはや一つの都市を形成している」と表現する。
スケートリンク、サーフィンができる人工波のプールもある。
そうした娯楽を航海中に行うことが、乗客の喜びを倍加させるらしい。
ミュージカルもニューヨーク・ブロードウェーで見るのではなく、
「オアシス」の1300席を超す大劇場で体験した方が、感動が深いというわけだ。
これだけの巨艦だと、運航コストも普通ではない
しかし、ロイター通信によれば、乗客一人当たりの燃料費は、
通常の客船に比べ約30%節減されたという。
エンジンルームもコンパクトに仕上がり、最新の技術により運航コストは抑えられた。
一方、乗客が快適に過ごすためのアメニティーの充実に力が入れられた。
24のダイニングルームをはじめ、42基のエレベーターや4100個のトイレ、
エアコンも計4500台がフル稼働する。
料金は、7泊の航海で1人1049ドル(約9万200円)から。
最も高価な1人1万6695ドル(約143万5700円)のスイートルームには、
グランドピアノと専用バルコニーがついているという。
カリビアン社は、
乗客が1人あたり800~5800ドル(約6万8800~49万8800円)支払うことを想定している。
ロイター通信によれば、米国では今、大型客船の就航がブームなのだという。
ライバル会社の最大手カーニバル社も、
これまでで最も大きい約3600人の客を乗せる客船「カーニバル・ドリーム」を建造、
今月(12月)中に定期就航を始めるという。
カーニバル社も「オアシス」の双生児と位置づける姉妹客船を、来年12月に就航させる予定だ。
もっとも、「オアシス」建造が計画された6年前とは環境は激変した。
昨年の「リーマン・ショック」や、
就航直前の先月(11月)に金融市場を襲った「ドバイ・ショック」など、経済情勢が悪い。
競合するクルーズ船もどんどん就航しており供給過多は明らかで、
「オアシス」は予想外の荒波の中を船出する。
ロイター通信は
「不況の海に飲まれた米国人だが、豪華客船を満室にできるのか注目される」
と伝えている。(文:飯村文紀/SANKEI EXPRESS)
http://www.oasisoftheseas.com/index.php


