【外信コラム】ソウルからヨボセヨ ただ乗り天国
所用で韓国中部の拠点都市・大田(テジョン)に行ってきた。ソウルから高速鉄道(KTX)で1時間足らずだから、もはや通勤圏といってもいい。大田に一部の政府機関もあるのでKTXには公務員がよく乗っている。
その大田からソウルまでKTXの特室(日本でいえばグリーン車)に乗ったのだが、不思議なことに大田駅の改札は もちろん車内での検札、ソウル駅出口の改札を含め切符のチェックが まったくないのだ。切符はそのまま持って帰ったから今も手元に残っている。
これは在来線でも同じだ。趣味の渓流釣りで辺地行きの中央線や嶺東線などにもよく乗るが、その始発駅であるソウルの清涼里駅で改札がない。列車内でも指定席なのに検札がない。田舎の駅は もちろん誰も切符を受け取らない。
そこで「これじゃただ乗りがいるのでは?」と気になっていたら、やはりそうだった。最近、見かけた鉄道庁の数字によると、自慢のKTXを含め全体では年間30万人もの無賃乗車が摘発されているという。だから車内検札は やっているらしいのだが。
ただ乗りは地下鉄でも多いようだ。自動改札のバーを乗り越えたり、下からすり抜けたりするのをよく目撃する。実に堂々とやっている。発券は えらく自動化が進んでいて、駅のコンピューターの前で1人で すべてOKなのだが、現実は これと大量ただ乗りが同居しているのだ。先端機械にマナーが追いつかない?(黒田勝弘)
産経 2010.5.22 02:47
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100522/kor1005220247001-n1.htm