キャンマンテ キャンマンテ(私は死ぬ! 私は死ぬ)
カオーラ(私が生きる 私は生きる)
テネテ タンガッタ プール フール(見よ、この勇気ある者を)
ナーナ イキッキ(ここにいる毛深い男が)
マイフィッカ ヒキテラ(再び太陽を輝かせる!)
アーウパ カーウパ(一歩ははしごを上へ、さらに一歩上へ)
アーウパネ カパネ(そして最後の一歩、そして外へ一歩!)
ヒキテラ(太陽の光のなかへ)
【写真で見る】強豪フランスに善戦したカーワン・ジャパン
戦う以前から腰が引けたら、結果は火をみるより明らかだ。目を閉じれば脳裏に浮かぶオールブラックスの雄叫びと迫力十分の舞い。前日のフランス戦では一時4点差までせまり、金星をつかみかけた太田GMの頭は、早くも黒衣軍で埋め尽くされた。
「ハカ対策は考えています。観衆もすべてオール黒衣軍ファン。完全アウェー状態になりますから」。ラグビー王国NZが試合前に必ず行う儀式のハカ。約1分間の荘厳な踊りによって、グラウンド上には黒衣戦士の気合が充満する。直後にキックオフの笛が鳴り、相手はその気迫、迫力に飲まれたまま試合に突入する危険性がある。
95年W杯で自身もNZ代表と対戦した太田GMは「具体的なことは教えられない」と機密性を口にしたが、例えば、試合前の整列時に本来は着ないウインドブレーカーを着用。最高潮に渦巻く会場の気合をまともに受けないよう上着を脱ぐ時間で「間」をつくるのだ。また、ハカのビデオを宿舎やロッカールームで何度もみてから練習することも検討する。
ジョン・カーワン・ヘッドコーチ(HC、46)は前回07年W杯でも敵地・英国で行われたウェールズ戦前、「大音量トレーニング」を敢行した。8万人収容のミレニアムスタジアムは開閉式の屋根を持ち、ウェールズへの大声援が鉄とコンクリートの要塞に反響。選手間の声の連係が難しくなるため、練習中に大音量のJポップをかけて対策を講じた。
カーワンHCは「NZの多くの人がラグビーに精通しており、プレーですべてを判断される。その環境を楽しみたい」。母国に日本を率いてきた指揮官は完全アウェーの嵐を知っているからこそ、準備の手を緩めない。