ダルマ蔵相 こと、高橋是清(1911年当時の日銀総裁、のち首相)意見書より

当時の日本における、正貨(本位制金貨、地金、兌換性のある外国通貨)問題の根本的解決は産業を盛大にして販路を海外に拡張することに依って達成できるが、日本にもっとも欠乏していたのは資本であった。
そのため勤倹貯蓄の奨励に力をつくしたが、「新進国の日本にあっては欧州低利の資本を輸入してその利用を図るもまた当然のこと」とし、「暫く従来の方針を継続」して外資導入をはかるべきであるとした。
ただし、外資導入は、わが国債務の増加となるので、「必ず導入した外国資金を産業の発達に利用し、その結果に依りてこの負債の年賦返済を行う」べきであり、併せて郵便貯金など政府系金融機関による低利資金の供給、特殊銀行の貸出を改善し、産業発展の資金とした。
外国資金導入により→産業発展→輸出増加→国際収支の黒字が定着→元利返済
債務が返済能力からみて過大に累積するまえに、国際収支の赤字基調から脱却できるかどうかが問題の焦点であった。
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資料 1905-1913年の国際収支(9年間累計:単位100万円)
輸出 輸入 貿易収支 貿易外経常収入 貿易外経常支出
4,184 4,812 -628 1,184 1,360
貿易外臨時収入 貿易外臨時支出 貿易外臨時収支 総合収支
1,810 537 1,273 469
貿易外経常収入:
①内国船舶運賃及び内国保険会社保険料
②外国艦船及び外国船会社内地消費
③外国人内地消費
④海外事業及び投資利益
⑤本邦政府の収入金等
貿易外経常支出:
①外国船運賃
②内国船舶及び船会社消費
③本邦人海外消費
④外国人内地事業利益
⑤本邦政府及び地方公共団体支出等
貿易外臨時収入:
①外国人投資
②外国投資回収
貿易外臨時支出:
①外債償還金
②外国人投資回収
③海外投資
9年間の貿易入超は6億28百万円、
貿易外の経常支出13億60百万円のうち6億04百円が、外債の利払い。
そのため貿易外経常収支は176百万円の赤字
これを外債の新規発行で補う。1904-13年間で18億36百万円発行。
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