
H-IIAロケット20号機の打ち上げ延期に係るブリーフィング
2011年12月9日 14時~ 打ち上げ延期に係るブリーフィング
14時から打ち上げ延期のブリーフィングが行われました。
(※敬称を略させていただきます)

登壇者 左から
三菱重工業株式会社 MILSETグループ長 並河 達夫
宇宙航空研究開発機構 射場技術開発室長 川上 道生
配付資料より 並河
三菱重工業株式会社および宇宙航空研究開発機構は、種子島宇宙センターからの情報収集衛星レーダ3号機/H-IIAロケット20号機(H-IIA・F20)の打上げを平成23年12月11日(日)に予定しておりましたが、打上げ時間帯にかけて射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲(別紙参照)の発生が予想されることから、打上げを12月12日(月)以降に延期いたします。
http://www.jaxa.jp/press/2011/12/20111209_h2af20_j.html (←下記に併載)
質疑応答
読売新聞・今回、打ち上げ天候制約(氷結層を含む雲)のどれに該当したか。それはどの程度の雲が予想されているのか。
並河・今回は(4)「ノミナル飛行経路が以下を通過する場合には発射を行わないこと」の項目(b)「氷結層を含み、鉛直の厚さが1.8km以上の雲」に抵触しそうだとの判断をした。
現在の予報では厚さ約2キロの雲が予想されている。
鹿児島テレビ・週間天気予報では12日以降の打ち上げは難しいようだが、12日となるのか。
並河・12日以降という中で最速の日程にしたいが、明日の天候判断次第である。
毎日新聞・明日の午前中が判断のタイミングになるのか、それとも今夜にも判断はあるのか。
並河・明日の午前中に、あらためて判断することになる。
読売新聞・氷結層は雷が落ちやすいという事か。
並河・もともと電荷が分離しているところをロケットが飛翔することで雷が誘導される。
NHK・明日の判断によるが12日打ち上げの場合、次のプレスブリーフィングはいつになるか。
並河・今日の予定(Y-1)が明日繰り返される事になる予定。ただし打ち上げの判断によって変更はある。
読売新聞・明日のいつ頃に発表されるか。
並河・はっきりは言えないが、なるべく早く伝えたい。
(※注:本日の延期発表は13時頃だが、打ち上げ可否の判断は午前中だった様子)
産経新聞・これまでに20号機に不具合などはあったか。前号機を受けて省略したことなどはあるか。
並河・前回19号機の問題に係る水平展開によりCDR機器(指令破壊受信機)の点検作業があった。また工場内で発見されたワイヤーハーネスに関する点検が行われ、健全であることを確認した。(※コネクタ内に切れ端が紛れ込んだ問題)
前号機と同様に機能を点検している。
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↓ 打ち上げ天候制約(氷結層を含む雲)について
↑ ロケットが誘雷すると、電子機器等が影響を受け、
正常な飛行を継続できなくなる可能性がある。
<雷に係る制約条件>
(1)ノミナル飛行経路から 20km以内に発雷が検知された場合、30分間は発射してはならない。
ただし、発射時にノミナル飛行経路から 20km以内に雷雲、積雲及びかなとこ雲がない場合はこの限りではない。
(2)発射時15分間は、射点近傍の地表電界強度が -2kV/m以上、+2kV/m以下の範囲にあること。
(3)射点を中心として半径10km以内に雷雲のないこと。
(4)ノミナル飛行経路が以下を通過する場合には発射を行わないこと。
(a)雷雲、積乱雲及びかなとこ雲から 20km以内
(b)氷結層を含み、鉛直の厚さが1.8km以上の雲
(c)雲頂高度3km以上の雲を伴う寒冷前線やスコールライン
※ノミナル
nominal
期待している性能/作動のこと。誤差を考慮した場合の中間値としても定義される。飛行経路で言うノミナルは、機器の作動が全て期待通りで飛行した場合に辿る経路のことを言う。実際の設計においては、ノミナルの条件だけではなく、そのまわりに誤差や不確定性による幅を考え、それを許容するように設計する必要がある
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この打ち上げで成功率が丁度95%の大台になるのですがお預けとなりました。
このあと続けて20回成功しても97.5%にしかならないので95%というのは信頼性の分岐点として大きな意味があります。
今年の最後を飾ってビシッと決めて欲しいです。
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今入った情報です
H-IIAロケット20号機による
情報収集衛星レーダ3号機の打上げ日について
三菱重工業株式会社
宇宙航空研究開発機構
三菱重工業株式会社および宇宙航空研究開発機構は、種子島宇宙センターからの情報収集衛星レーダ3号機/H-IIAロケット20号機(H-IIA・F20)の打上げを平成23年12月12日(月)以降に行うとお知らせしておりましたが、新たな打上げ日を平成23年12月12日(月)、打上げ時間帯10時21分~10時35分(日本標準時)に設定いたしましたので、お知らせいたします。
なお、今後の天候状況等によっては、再延期の可能性もあります。
http://www.jaxa.jp/press/2011/12/20111210_h2af20_j.html
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更に情報が入りました。
2011年12月10日 14時~ 打ち上げ前ブリーフィング
・本日14時からH-IIAロケット20号機打ち上げ前(Yマイナス1)ブリーフィングが行われた。
(※敬称を略させていただきます)
・登壇者
三菱重工業株式会社 MILSETグループ長 並河 達夫
宇宙航空研究開発機構 射場技術開発室長 川上 道生
・概要と準備状況 並河
打ち上げ日 平成23年12月12日
打ち上げ時間帯 10時21分~10時35分(JST)
予備期間 平成23年12月13日~平成24年1月9日
H-IIAロケット202型(4S型フェアリング)を使用します。
・作業実績と今後の作業予定
12月7日 Y-3作業(実績) 1/2段推進系・電気系点検作業
12月8日 Y-2作業(実績) 火工品結線、2段ガスジェット推進薬充填
12月9日 Y-1作業(実績) 電波系点検、推進系最終クローズアウト、機構系/アンビリカル離脱系最終準備、射点/貯蔵所系設備準備
12月10日 Y-1作業(実施中) 機体アーミング
12月11日~12日 Y-0作業(予定) 機体移動、射点設備系最終準備、ターミナルカウントダウン
天候は12日に向けて回復傾向である。
・質疑応答
NHK・準備状況としては「発射整備作業」を行っているのか。
並河・その通りである。(※「発射整備作業」はY-3からY-0までの総称である)
毎日新聞・機体の準備作業はいつ頃行われたのか。打ち上げに向けた今の心境は。
並河・第1段・第2段起立とSRB結合は11月初旬(10日間程度の作業)、機能点検が11月中旬、衛星フェアリング搭載作業が11月から12月にかけて実施している。発射整備作業は12月7日から開始した。
心境については、天候不良で1日の延期があったが、気象情報では打ち上げ日には晴れが予想され、また青空に打ち上がるのではないかと思っている。この20号機が今年最後の打ち上げであり、打ち上げ成功確率95%以上を達成するための節目である。今年は大規模災害等で暗い雰囲気であったが、日本の技術力の高さを示すことで、日本国民の方々に希望を抱いていただけることが達成できれば良いと思っている。
・95%という数値は、どういった意義か。
並河・輸送系のロケットの世界では、打ち上げ確率95%が一つの目安であり目標である。これを糧に今後も成功を継続し、日本のロケットを使ってもらうことに結びつけられればと思っている。
読売新聞・95%という数値について、例えば3機しか実績が無く全部成功しているロケットの評価とはどう違うか。何回位で実績として認められるか。
並河・それは実績があると認められる回数には達していないと考えられる。実績があるという評価の回数については相手によって変わる。