
サムスン電子は、「地域専門家」(リージョナル・スペシャリスト)と呼ばれる現地駐在員を世界中に赴任させている。情報量と人脈は、CIA(米中央情報局)に匹敵する規模だという。
世界一といわれる同社の営業力を支えるのが、この地域専門家だ。まず、若手社員の成績優秀者の中から予備軍を選抜、3カ月間の語学研修後、攻略市場の国や地域に1年間派遣する。
日本も含め、現地法人に駐在すると、まず研修社員として業務を学ばせる企業が圧倒的だが、サムスン社員は業務を行わない。1年間、現地の人との交流から文化や習慣を徹底的に学ぶのだ。
同社の社員教育事情に詳しいジャーナリストの溝上憲文氏は、「これにも厳しいルールがある」と続ける。
「給与や生活費は保障されますが、人脈構築は現地法人に頼れない。どんな人物や組織と交流するかは、自分で探し出すわけです。言語や文化が異なる土地で単身暮らすという“修羅場”を通じて、ビジネス以前の異文化対応力を磨くのです」
帰国後は、現地駐在員として再赴任。1年間の経験をベースに、地域専門家としてさらに磨きをかけ、いよいよビジネスに生かすわけだ。
すでに4000人以上が、世界各地に派遣された。近年は中南米やアフリカなど、サムスンが覇権を争う攻略市場に大量に送り込まれている。
http://netallica.yahoo.co.jp/news/20121123-00000004-a_aaac