「脱北者の生命はサンショウウオより
も軽いのか」
脱北女性として初めて博士号を取得したイ・エラン
さん
安哲秀院長に電子メールで強制送還反対集会へ
の参加呼び掛け
イ院長は安院長へのメールで「15年前、生後4カ月の赤ちゃんを背負い、捕まったら死のうと思いネズミ駆除剤をポケットに入れ、脱北を敢行した」と自らについて紹介し「大韓民国にやって来て、自由とは何か、自由が人間にとってなぜこれほど大切なのかを知った。しかし心の奥ではいつも、自分と息子だけが脱北に成功し、幸せに暮らしていることを、北朝鮮にいる人たちに非常に申し訳なく思ってきた」と自らの心情を打ち明けた。
イ院長は「今回捕まった脱北者のほとんどが女性で、中には2歳の子どもや67歳の高齢者など、力のない人たちもいる。脱北者たちは北朝鮮に強制送還されると、公開処刑されるのはもちろん、家族や親戚も3代まで政治犯収容所に入れられ、死ぬより苦しい人生を送らなければならない」「先に脱北して自由を満喫し、民主主義の恩恵を受けた人間として、じっとしているわけにはいかなかった。そのため強制送還の中止と脱北者に難民としての地位を認めさせるために、9日にわたりハンストを続けている。しかし、ハンストは長引いているものの問題解決の兆しはまったく見えない。そのため今最も不安に感じることは、これがあまりにも孤独な戦いという現実だ」と嘆いた。
イ院長は「初めて大韓民国にやって来たしたとき、千聖山(慶尚南道梁山市)のサンショウウオを救うため多くの人たちがハンストやろうそくデモに参加するのを目の当たりにし、生命の大切さを重視する大韓民国の国民に大きな感銘を受けた。また、このようにすばらしい国で生活できることに、誇りと感謝の思いを持った。しかし最近は、その誇りと感謝が悲しみと心の痛みに変わっている」とした上で「外国人も“同じ民族である北朝鮮住民の痛みと苦しみに、韓国人がここまで無関心なのが不思議だ”と話している。このように北朝鮮住民の生命よりも、サンショウウオの方に価値が置かれている現実を見て、涙が出た。これでは北朝鮮の住民たちがあまりにもかわいそうだ」訴えた。
メールの最後にイ院長は「脱北後、私は仕事をしながら15歳の息子を一人で育てるシングルマザーとして生活してきた。ハンスト期間中、その息子は友人の家に居候している」「400人がろうそくデモに参加してくれればハンストはやめるつもりだが、このままではいつになったら400人集まるか分からない」と不安な心情を吐露した。