「ワタナベ夫人」の80%は男性
為替取引を行う日本の個人投資家をメディアが「ワタナベ夫人」と呼ぶのは、「渡辺」という姓が韓国の金(キム)、李(イ)のようにありふれた姓だからだとされる。
しかし、為替市場に参加する個人投資家は男性が大部分だ。日本の外国為替取引業界によると、女性の割合は20%程度にすぎない。それでも「ワタナベ夫人」という単語が個人投資家を象徴する意味で定着したのは、2007年に外国為替証拠金(FX)取引で4億円の利益を上げたにもかかわらず、申告を怠り、1億3000万円を脱税した50代主婦の事件がきっかけだ。それ以降、海外メディアは「ワタナベ夫人」という単語を本格的に使い始めた。
その事件以降、日本ではドラマで主婦が為替取引で大もうけする話が相次いで紹介され、FX取引がブームとなった。現在、FX取引を行う個人投資家は100万人程度と推定される。日本の金融機関は、レバレッジ規制で市場が縮小すると、女性顧客を誘致するのに必死だ。最近は女性を対象とした為替取引セミナーがほぼ連日開かれており、店頭にも相談員を配置している。女性専用の為替取引相談サイトが登場したかと思えば、女性投資家には手数料を引き下げるという業者も多い。株式市場の長期低迷による収益性悪化に苦しむ日本の金融機関が、本格的に「ワタナベ夫人養成プロジェクト」を進めている格好だ。